排反でない場合の数及び確率(積事象の扱い方) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校1年

「和の法則・余事象の利用」の続きです。

本題では、場合の数及び確率の計算で、各条件による場合分けが必要で、しかもそれぞれの場合についてどうしても重複してしまうときの対処をご紹介致します。

「条件Aまたは条件Bを満たす場合の数」を求める際に、条件Aと条件Bが一度に起こってしまうことがあります。
そのため「条件Aを満たす場合の数」と「条件Bを満たす場合の数」の和と、「条件Aまたは条件Bを満たす場合の数」が一致しないという現象が起こってしまいます。

この具体的な理由をご説明致しますね。
「条件Aを満たす場合の数」は、「条件Aを満たし、条件Bも満たす場合の数」「条件Aを満たすが、条件Bは満たさない場合の数」の2種類に、
「条件Bを満たす場合の数」は、「条件Bを満たし、条件Aも満たす場合の数」「条件Bを満たすが、条件Aは満たさない場合の数」の2種類に、それぞれ分別できるのです!!

よく見ると、「条件Aを満たす場合の数」と「条件Bを満たす場合の数」について、「条件Aを満たし、条件Bも満たす場合の数」が重複してしまっていますよね。

これなんです!!

もし、「条件Aを満たす場合の数」と「条件Bを満たす場合の数」をそのまま足したら、
この重複する場合の数を2回足すことになってしまうのです!!

なので、2回足してしまった部分を、後から差し引こうということですね。




この考え方は、場合の数と確率の導入分野である「集合と要素」でも、バッチシ役に立つのです。
使う用語や記号の表し方は、少し異なりますが、考え方は全く同じですね。
こちらにつきましても、リクエストがございましたら追って解説をアップロード致します。