AI崩壊 | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:入江悠
キャスト:大沢たかお/賀来賢人/広瀬アリス
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2020年1月
時間:131分




AIが人間の脅威になる物語というと,やはり『ターミネーター』シリーズを最初に思い出す。人工知能スカイネットが反乱を起こした設定は2029年だった。今夜紹介する『AI崩壊』でのAIの暴走もそれに近い2030年。医療AIの実用化と進化は実際に進んでいるし,10年後の日本は,良くも悪くもこの映画に描かれた姿に近づいているかもしれない。

監督は『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の入江悠。オリジナル脚本も彼が手がけた和製近未来SF作品だ。

2030年。働ける人間は国民の50%,未来を担う子供は10%未満,残り40%は老人と生活保護者となっている日本。医療AI“のぞみ”は,そんな国民の個人情報と健康を完全に管理し,国民生活に欠かせないシステムとなっていた。開発者の桐生浩介(大沢たかお)は,7年前にAIの不認可のために妻・望(松嶋菜々子)の命を救えなかった無念さを抱え,娘の心(田牧そら)を連れてシンガポールへ移住していた。そんな浩介のもとに,望の弟でAI“のぞみ”の運営と管理を行う“HOPE社”の代表取締役・西村悟(賀来賢人)からメッセージが届く。浩介の功績が称えられ,総理大臣賞が贈られるというのだ。

心の熱望に負け,久々に日本に帰国することになる浩介。ところがその直後,突如“のぞみ”が暴走を開始し,国民の価値を選別して不要と判断された人々の殺戮を始めた。巻き込まれた心は低温のサーバールームに閉じ込められてしまう。警察庁のサイバー犯罪対策課を指揮する桜庭誠(岩田剛典)は,“のぞみ”の暴走を浩介によるテロと断定し,逃亡した浩介を全国に張り巡らされたAI監視網“百眼”で追い詰めていく。日本中がパニックとなる中,警察の執拗な追跡をかわしつつ,のぞみの暴走を食い止めようと真相解明に奔走する浩介。一方,所轄のベテラン刑事・合田(三浦友和)と捜査一課の新米刑事・奥瀬(広瀬アリス)は足を使った捜査で浩介を追う。しかし“のぞみ”の暴走には,恐るべき陰謀が隠されていたのだった…。

警視庁の“百眼”から逃げる大沢たかおが,とにかく全編汗だくで走りまくる。その姿に最先端のAIとの対比を上手く描き出した近未来SF。邦画の限られた予算にしては良くできていると思う。対比と言えば,合田&奥瀬の凸凹コンビも配置されているが,こちらはチョット仕事不足。この2人にもう少し鋭い“冴え”があったら,素敵なアクセントとなったハズなのにと思う。

ちなみに主題歌はAIの『僕らを待つ場所』。ここはシヤレが効いてて好き♪


映画クタ評:★★★★


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