GAMBA/ガンバと仲間たち | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



監督:河村友宏/小森啓裕
キャスト:梶裕貴/神田沙也加/高木渉
配給:東映
公開:2015年10月
時間:92分




TVアニメ『ガンバの冒険』(日テレ)が放送されていたのは1975年だという。どうりでアニメで見た記憶がないワケだ。しかし,キャラたちの姿は何度か見たことがあって,だからこの映画の予告を見た時には,すごく違和感があった。

原作は斎藤惇夫のロングセラー児童書『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』。様々な作品でVFXを手掛ける白組が,構想15年,総製作費20億円をかけて映画化した3DCGアニメーションだ。河村・小森両監督ももちろん白組所属。エグゼクティブ・プロデューサーとして,マーベル・スタジオズの設立者兼CEOのアヴィ・アラッドが名を連ねている。

都会の片隅で楽しく暮らしていた町ネズミのガンバ(梶裕貴)とマンプク(高木渉)。ある日,“海は世界で一番広くて大きい”と聞き,海を目指して旅立つ。港に着いた2匹が,船乗りネズミの宴に参加していたところ,弱りきった島ネズミの忠太(矢島晶子)が助けを求めて現れる。聞けば,島ネズミたちが白イタチに襲われて苦しんでいるというではないか。ところが船乗りネズミたちは,敵の白イタチが凶悪な“ノロイ(野村萬斎)”だと聞いた途端,勝ち目がないと逃げ出してしまう。

絶望に打ちひしがれる忠太の姿を目の当たりにしたガンバは,自分だけでも島ネズミを助けようと決意。夜が明けて出航の時。何と船には,ガンバの心意気に引かれたボーボ(高戸靖広),ヨイショ(大塚明夫),ガクシャ(池田秀一),イカサマ(藤原啓治),マンプクが集まってきた。こうしてガンバと仲間たちは,残酷で恐ろしいノロイを打ち倒すため,過酷な冒険へと旅立つのだったが…。

古沢良太にとっては初のアニメ脚本となった作品。最終興収は3億円だったというから,興行的には大赤字なのだが,“ガンバ”というキャラを掘り起こし,後世に残す映画にした点は評価されるべきだと思う。ただ,無難すぎて「古沢良太らしさが出ていたか?」と問われると,やっぱアニメじゃ弱かったかなというのが率直な感想。旧キャラの概念を持たずに見ると,ソコソコ面白く見ることはできる。

ちなみに,ヒロイン役の潮路(シオジ)の声は神田沙也加が担当している。


映画クタ評:★★★☆☆


右矢印古沢良太作品まとめ

右矢印野村萬斎作品まとめ