キャプテンハーロック - SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK - | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK
監督:荒牧伸志
キャスト:小栗旬/三浦春馬/蒼井優
配給:東映
公開:2013年9月
時間:115分




石ノ森章太郎と並び昭和を代表する漫画家・松本零士。実はこの2人,生年月日が同じで,同時期に手塚治虫のアシスタントを務めたことがある旧友だとか。今夜は,『銀河鉄道999』などと共に1970年代半ばから1980年代にかけての“松本アニメブーム”を巻き起こした『宇宙海賊キャプテンハーロック』の劇場用リブート作品を紹介。総製作費30億円をかけてフルCGアニメで製作されたオリジナルストーリーだが,国内での興収は5億止まりの大赤字。ただ,日本アニメブームに湧いたフランスとイタリアでは,日本を上回る観客動員数を記録したという。

遥かなる未来…あるいは,遠い過去のことかもしれない。他の銀河にまで進出し,数多の植民惑星を開拓した人類であったが,異星文明との共存も果たせず孤独であった。衰退し始めその勢力を失いつつあった人類は,やがて発祥の地である地球への帰還を望むようになった。しかし,宇宙に広がった人口は5000億を超えていた。地球での限られた居住権を巡る争いは血みどろの大戦に発展。それは“カム・ホーム戦争”と呼ばれた。人類はこの戦争を調停する為,“ガイア・サンクション”という統治機構を生み出し,地球は“永遠の聖地として,何人たりとも立ちいることは許されない”聖域として封印されたのだった。

それから100年。人類にはもはや前に進む意欲もなく,帰れぬ故郷を遠くに仰ぎ見ながら,緩やかな“滅び”に身を浸す日々。そんな時代に,“ガイア・サンクション”に反旗を翻し,全宇宙に広域指名手配されているならず者がいた。その男こそ,不滅の肉体を持ち,自ら宇宙海賊を名乗るアルカディア号の艦長,キャプテンハーロック(小栗旬)だった。そしてついに”ガイア・サンクション”はハーロックの暗殺に動き,その命を受けた工作員ヤマ(三浦春馬)がアルカディア号に潜入。ハーロックへと近づいていくのだったが…。

おそらく再放送で,オリジナルのTVアニメを見た記憶はあるのだが,ハーロック以外のキャラやストーリーを全く覚えていない。けれどそんな“ニュートラル”な感覚でこの映画を見ると,和製CGにしては頑張ってるし,物語もそこそこ練られていて面白い。エンディングの“地球の再生”という余韻は,オープニングの“遥かなる未来…あるいは,遠い過去のことかもしれない”という設定へとループして,「上手くまとめたな」って,何だかチョット感動する。

アバター』のJ・キャメロン監督をして「空前の出来,もはやこれは伝説。神話のように想像力にあふれ,壮大なスペクタクルと今まで見たことのない映像がここにある」と絶賛させた作品だということも添えておきたい。それにしても,ヤマの顔だけは故意に三浦春馬に似せたのだろうか? 声の出演は他に,異星文明“ニーベルング”の生存者ミーメを蒼井優,アルカディア号の最古参乗組員ヤッタランを古田新太が担当している。


映画クタ評:★★★★


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