HERO | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:鈴木雅之
キャスト:木村拓哉/松たか子/松本幸四郎
配給:東宝
公開:2007年9月
時間:130分




かつて伝説的なTVドラマがあった。2001年の「月9」枠,2006年の特別編の全てが視聴率30%以上という記録を打ち立て,人気に後押しされる形で2007年に映画化されたのが,この『HERO』。

スーツを着ない型破りな検事の久利生公平(木村拓哉)と,一見生真面目だがどこかとぼけたところのある検察事務官の雨宮舞子(松たか子)の二人による捜査活動を,同僚検事たちの巻き起こすコメディを交えて描かれた作品。2007年の邦画1位となる81億円の興収を上げている。

6年ぶりに東京地検・城西支部に異動となった検事・久利生公平はある時,離婚調停真っ最中の芝山(阿部寛)に代わり,芝山が起訴した傷害致死事件の公判検事を任されることになる。早期に決着がつくと思われていたが,容疑者が一転無罪を主張するという事態に見舞われてしまう。その容疑者を刑事事件無罪獲得数日本一の敏腕弁護士・蒲生一臣(松本幸四郎)が弁護し,冷静な法廷戦術で久利生を追い詰めていく。そんな中,久利生は特捜部によりこの事件が久利生が山口県・虹ヶ浦支部赴任時に大きな因縁がある代議士・花岡練三郎(森田一義)の贈収賄事件の鍵を握っていることを知る。久利生と雨宮は捜査の過程の中で韓国・釜山へ向かいながらも奔走する…。

ドラマの大ヒットから6年のインターバルをおいた映画化は,まさに『HERO』祭。勢揃いした城西支部のレギュラー陣に加え,特別編から中井貴一,綾瀬はるか,石橋蓮司。さらに松たか子の父の松本幸四郎,韓国ロケではイ・ビョンホン,ついに登場した代議士・花岡の役には森田一義(タモリ)と…チョイ役にまで豪華ゲストが迎えられている。

そんな大物たちの間で霞んでしまいそうなキムタク久利生だが,「事件に大小などない」「罪を犯した人間が自分の罪の重さを判っていなければ意味がない」という信念で真相を追い続ける姿は,彼の存在をキラキラさせる。この久利生の真っ直ぐさが,そのまま木村拓哉という時代のアイコンと重なって見えるところが『HERO』シリーズの魅力だろう。

昨年7月からの第2期TVシリーズを経て,今年7月18日に公開される第2弾劇場版『HERO』。今回の作品では,治外法権の壁が久利生たちの前に立ちはだかり,かつてない危機に直面する。8年ぶりにスクリーンで観るキムタク久利生の成長が楽しみなところだ。


映画クタ評:★★★★


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