(69) カゴメ唄の暗号を解く[7]

私は天日鷲とはラー・ホルアクティのことだと考えます。

 ■大英博物館双書 IV 古代の神と王の小辞典2 エジプトの神々
   (ジョージ・ハート 著 近藤二郎 監訳 鈴木八司 訳、学藝書林)
 9ページ
  
 ラー(レー)神
  
 ラー・ホルアクティの形の太陽神ラーは、タカの姿をし、コブラの女神
 ウアジェットが円く囲んだ日輪を頭上に戴いている。
  
 ラー・ホルアクティには、赤く燃えるような日輪としての太陽のイメージと、空
 高く飛びまわるタカの堂々とした王者の威厳が結びついている。ホルアクティの
 名は、タカの神こそが東西の両地平線までの間を支配統治するものであると強く
 主張している。古代エジプト人は、ラー・ホルアクティに多くの賛歌を捧げた。
 そのうちの最も重要なものは、『死者の書』に出てくる。『死者の書』とは、死者
 が冥界に安全に到着できるよう導くための呪文集である。その賛歌は、夜明けの
 太陽神を賞賛したもので、現存するいくつかの『死者の書』のパピルス巻物の中
 には、美麗な挿図がこの賛歌にそえられている。
  

  
   ヒヒたちとラー・ホルアクティ。
   ヒヒはエジプトの月の神の聖獣である。
   太陽神が昇る時の大きな喜びやその主権を認める充足感のなかで、
   ヒヒたちは金切声をあげ、両腕を波打たせてゆり動かす。
  
 

全文を引用するのはどうかとも思いましたが、
重要なことばかり書かれているので全文を引用させて頂きました。

タカとワシには明確な区別はなく、
主に大きさにより慣習で呼び分けているにすぎません。

 ■鷲 - Wikipedia (2022年8月4日 取得)
 鷲(わし)とは、タカ目タカ科に属する鳥のうち、
 オオワシ、オジロワシ、イヌワシ、ハクトウワシなど、
 比較的大きめのものを指す通称である。
 タカ科にて、比較的大きいものをワシ、小さめのものをタカ(鷹)と呼ぶが、
 明確な区別はなく、慣習に従って呼び分けているにすぎない。 


したがって、大英博物館双書の説明文の「タカ」を「ワシ」に
置き換えてもおかしくないことになります。

つまり、ラー・ホルアクティは日輪を頭上に戴いたワシの姿をしている
ということになります。

まさに「天日鷲」そのものです。


アブシンベル神殿の入り口にラー・ホルアクティの像があり、
さらにその上部にはヒヒの像が彫られています。
 ■アブシンベル 大神殿
 

ヒヒはエジプトの月の神の聖獣だそうですが、日吉大社の神使いは神猿(まさる)です。
そして、日吉大社の祭神の大己貴は伊都之尾羽張であると考えられます。
["(59) 日吉大社の祭神の大己貴は伊都之尾羽張である"を参照]


また、大英博物館双書の説明文に「夜明けの太陽神」という言葉がでてきます。
これはカゴメ唄の歌詞の「夜明けの晩」に関連しているのではないでしょうか?