天川命神社
天川命神社という神社が滋賀県長浜市高月町にある。
イチョウの巨木で有名なようである。
■天川命神社 (アマガワノミコト)
[滋賀県神社庁]
http://www.shiga-jinjacho.jp/ycBBS/Board.cgi/02_jinja_db/db/ycDB_02jinja-pc-detail.html?mode:view=1&view:oid=1209
所在地:
滋賀県長浜市高月町雨森1185
祭神:
建速産霊神 光厳天皇 武乳速命 天相命 興登魂命 天児屋根命 天忍雲命 天種子命
(以下、省略)
由緒:
社伝によれば、御祭神光厳天皇は、後世に到り追祀されたものであるが、
その当初より御鎮座ありたる建速産霊神は、又の御名を天川命と称し世々相承け
清麻呂卿に至るまで58柱を奉斎する。
大古「天川命」此の地に天降らせ給ひ、その神孫本村を開拓し給ひしを以って、
当地を天降里と称せしを後世に到り現在の雨森と改称せしと伝う。
祭神の筆頭にある建速産霊神とはあまり聞かない神名であるが、
一緒に祀られている武乳速命、天相命、興登魂命、天児屋根命、天忍雲命、天種子命が
以下の文献にあるように津速産霊神の子孫であることからして
建速産霊神と津速産霊神とが同一であることはほぼ間違いない。
■先代旧事本紀
[国立国会図書館デジタルコレクション] https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2563301
津速魂尊┬市千魂尊─興登魂命─天児屋命 │[中臣連等祖] └武乳遺命 [添縣主等祖]
■神代系図(著者:平田篤胤)
[国立国会図書館デジタルコレクション] https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2539473
津速産霊神┬武乳速命 │[此者添縣主ノ祖也] └天相命─興台産霊命─天兒屋根命 [亦ノ名ハ市千魂命]
■ホツマツタエ
[ほつまつたゑ 解読ガイド] https://gejirin.com/src/Tu/tuhayamusubi.html
ツハヤムスビ─??─ヰチヂ─アマノコヤネ┬オシクモ─アメタネコ (ココトムスビ) │ └ヒタチ
津島神社
建速産霊神の"建速"で最初に思い起こされるのはスサノオであり、
実際に"建速"をネット検索してみると"建速須佐之男命"に関するものが
検索結果として多く表示される。
建速須佐之男命を祀る神社はたくさんあるが、
その中でも津島神社は"全国約3,000社の天王信仰の総本社"とされ有名である。
そしてこの"津島神社"の名前は"対馬より大神がご来臨なられた"ことに由来すると
思われるが、"津島神社"の"津"は"津速産霊神"の"津"に通じているのだと思う。
■津島神社(つしまじんじゃ)
[津島神社 公式サイト] http://tsushimajinja.or.jp/
所在地:
愛知県津島市神明町1
祭神:
主神: 建速須佐之男命
相殿: 大穴牟遅命(大国主命)
由緒:
津島神社は、創建時の社名は「津島社」でしたが、神仏習合の影響により、
ご祭神を「牛頭天王」に改めたことにより江戸時代までは「津島牛頭天王社」となり、
明治の神仏分離により「津島神社」に改められましたが、
今でも「津島の天王さま」と呼ばれ、
全国約3,000社の天王信仰の総本社であります。
社伝によりますと、欽明天皇元年(540年)に西国対馬より大神がご来臨なられたのが
始まりとされ、その後弘仁元年(810年)に神階正一位と日本総社の号を賜り、
一条天皇の正暦年間に天王の号を賜りました。
御鎮座以来、貧富の差なく広く尊崇されておりますが、
特にこの地方の勇者「織田信長」「豊臣秀吉」や尾張徳川家は厚く信仰され、
社領の寄進や社殿の造営等をなされました。
添御縣坐神社
武乳速命は先代旧事本紀や神代系図で津速産霊神の子で添縣主の祖とされるが、
武乳速命を祀る添御縣坐神社が奈良市に2つあり、
どちらも祭神が建速須佐之男命、武乳速之命、櫛稻田姫之命となっている。
2つとも式内社である添御縣坐神社の候補となっているが、
確定はされていないようである。
■添御縣坐神社(そうのみあがたにいます)
[神奈備] http://kamnavi.jp/as/souagata.htm
所在地:
奈良県奈良市歌姫町999
祭神:
速須佐之男命
配祀: 櫛稻田姫命、武乳速命
■添御縣坐神社(そうのみあがたにいます)
[神奈備] http://kamnavi.jp/as/soemiag1.htm
所在地:
奈良県奈良市三碓三丁目5ー8
祭神:
建速須佐之男命、武乳速之命、櫛稻田姫之命
普通に考えると武乳速之命と建速須佐之男命とは関係ないので、
なぜ、一緒に祀られているのか不思議であるが、
元は武乳速之命が祀られていたが、
一時期、牛頭天王社として牛頭天王が祀られており、
それが明治の神仏分離の際に建速須佐之男命と櫛稻田姫之命として
祀るようになったと考えられているようである。
そうだとしてもなぜ牛頭天王社とされたのかという疑問が残る。
しかし、建速須佐之男命と津速産霊神とが同一だとすると話は簡単である。
武乳速之命は津速産霊神の子であるので、親子仲良く祀られているだけである。
結論
以上を総合して考えると結論として次のことが言える。
★ツハヤムスビはスサノオである。