西東京市ひばりが丘駅北口 鎌田歯科の院長の鎌田です

 

歯科医の仕事をしてると、例えば息子の同級生の親御さんから歯科相談を受けることがあります。

 

こんな場合は公式見解ではなく本音でお答えしることにしています。

 

「娘が前歯だけの部分矯正をしたいと言っていますがどうでしょう?費用は普通に治療の3分の一で済むらしいので。永久歯を抜歯しないでも前歯だけ治せるという話です。今契約するとディスカウントもあるもので」

 

というご相談を受けました。

 

スマホで撮影した歯の写真も見せていただきました。

 

前歯の前突と下顎前歯の叢生があるようです。

 

矯正は専門ではありませんが、矯正医とコラボした治療は多くやっているのでだいたいはわかりますが、

治し方の想像かつきません。

どう考えても抜歯症例です。

 

前歯2本だけ治すとの事。

 

ここは本音でお答えしました。

 

「そんな中途半端なことはやめたほうが良いです」

「きちんとした矯正科医はそんな治療はしません」

「契約のためにディスカウントを提案することも無いはずです」

「ちゃんと治らずに終わると思うけど、前歯だけ何となく並べば治ったことに」

そうお話すると考えなおされたようで、きちんとした治療を正式に考えてみるとの事。

一件落着です。

 

ただし同じ質問を通院している患者さんにされたらどう答えるか?

なかなか難しいところです。

 

そんなに強いことも言えないし(時々熱くなることも有りますが)

「よく考えて自分で納得してからにしてくださいね」

「少なくとも矯正専門医で」

この位が普通でしょうか。

 

患者さんが納得することが最優先というのが現在の一般的考えです。

医学的に正しい事でも患者さんが納得しなければやらないのが普通です。

 

そのあたりが悩ましいところです。