西東京市ひばりが丘駅北口 鎌田歯科の院長の鎌田です。
医療の現場においてはインフォームドコンセントは何にも増して非常に重要です。
しかし一方で困ったケースも出てきます。
例えば高齢の患者さんで、最近骨粗鬆症の薬を飲んでいます。
入れ歯はどうしてもダメなので、他院でインプラントの治療を過去に受けています。
上の歯は前歯だけインプラントしてありますが、奥歯はありません。
一部のインプラントは骨結合が失われていますが、痛みは出ていません。
下の歯も前歯はぎりぎりのブリッジで、咬むと少し痛みがあります。
インプラントも小臼歯部に2本入っています。
本格的に治療するとしたら、上顎は骨結合の失われているインプラントを撤去して、残ったインプラントを使ってオーバーデンチャーが適当だと思います。
下顎は部分義歯を入れるのが適当だと思います。
そこまで説明しましたが「私は入れ歯はダメなので」ということで、実際の治療には取り掛かりませんでした。
インフォームドコンセントが得られなかったの仕方ないと思います。
いったいどこが悪かったのでしょう?
その患者さんはほんとに入れ歯はダメなんでしょうか?
これまで長く診療してきて入れ歯がどうしてもダメという患者さんはほとんどいませんでした。
唯一の例は、嘔吐反射が強すぎて、口元に手を持って行っただけで、「オエっ」となる患者さんの例がありました。
せっかく来ていただいたのに力になれずに残念でした。
インフォームドコンセントは難しいです。
まだまだ修行が必要です。