子供が巣だっていなくなった家は

主人と二人では広すぎると感じる。

怪獣のようだった次男が小さな頃は

狭すぎると毎日思っていたのにな。


あの頃は

仕事は少しだけ。

ほとんど専業主婦として

子育てに専念していた。

毎日が戦争だった。

大人しくて

何時間でも図鑑を見ていられる長男と対称的に

数分、いや

数秒で動き回る次男を追い掛けるのが大変だった。

長男だけを育てているときは

怪獣みたいな子供を見るたび

躾が出来ていないのね、、、、なんて思ったものだ笑。


次男は怪我が絶えず

物は壊れるし

部屋は荒れるし

長男までが次男の真似をするし

一時期は

怒ってばかりの母親だった。


おいしい所取りの主人に腹を立て

一人で家事をしなければならない毎日が大変だった。

主人には

家事ははなから期待しなかった。

仕事に専念して欲しかったのもあるが

男尊女卑的な家庭で育った主人の常識は

すぐに変えるのは難しいと思ったからだ。


仕事が大変なことは理解していたので

子供たちには

「パパはお仕事大変だから

休みの時は寝かせてあげようね」

と言い、

家事をしないのも

「パパはお仕事はきちんとやってくれるから

お家に居るときくらいは何にもしないでいられるようにしているんだよ」

と言っていた。


当時の私は

嫁姑関係に悩み

ママ友関係に悩み

子供の教育に悩み

些細な事で苛々しては子供たちに

八つ当たり的に怒ることも多かった。


子供たちの天使のような寝顔を見ては

怒りすぎた自分を振り返り

後悔と

自己嫌悪の毎日だった。


子育てに関する本は読み漁った。

その都度

自分はダメダメ母だと

本の通りに行かない自分を責めた。

それでも

情報を多く入れることは

自分だけの価値観や器を広げるきっかけにはなった。

子育て経験者と話すことも良かった。


次男が

夜驚症やチックのような症状が出た時から

私は

命に関わることや人に迷惑を掛けること以外は

怒るのはやめようと思った。


その視点で見ると

許容範囲が広がり

随分と私自身が楽になった。


食卓にボールが投げ込まれても

窓ガラス割られても

天衣無縫、、、、天衣無縫、、、、

と自分に言い聞かせた。

子供は

私が怒らなくても

ボールをそこに投げたら大変なことになる、、、、のは学習できたし(^^;


さんまさんではないけれど

生きているだけで丸もうけ、、、、と

子育て喜びのハードルを思い切り下げたら、、、、

子供は

ほめることしかなかった。


主人は

よく言っていた。

「大人になって、そういうことする人はいないから」

と子供のいたずらには

凄く寛大だった。


幼稚園にいた

私が大嫌いだったママ、、、、

子供は

優等生そのものだった。

子供のやることなすこと

一から百まで

大人目線で指図し、

子供は言うことを聞いていた。

彼は

「親を怒らせない方法」を身につけた。

彼が

小学校、中学校、、、、と学年が進むにつれ、

何かあるたびに

「人のせい」にし、

彼のママは子供の言う事を鵜呑みにして

他の子供を悪者にし、

学校や教育委員会に乗り込んでいた。

彼は

「ずる賢い」と有名だった。

しかし

親だけは彼を「非の打ち所のない子供」だとし、

いつも

「加害者」を仕立て上げ

いつも「被害者」になっていた。


大人目線の

「大人から見て都合良い子供」

を育ててはいけないな、というのは

大嫌いなママさんの姿から

学べた。

嫌な人との出会いも

そうやって考えると悪くはなかった。


私は

それでも

子供を

理不尽に怒ってしまったことは数知れない。

ただ

いつも

怒りすぎた後は謝っていた。

そして

「お家に居るときは

それでいい。

家族だから

ありのままでいい。」

根底に愛があれば、、、、と

未熟な自分も許すようにしていた。


大嫌いだったママからは

私が

「子供を怒らない」ことを

随分悪口を言われ、

「くららさんの子供は大人になったらどうなるか」

まで余計なお世話をされたが

その答えは中学時代に既に出ていた。


人を陰湿な方法で陥れ、

自分は優等生に見せかけていた彼の本性は

親と教師以外は皆知っていた。

彼は

被害者ではなく

加害者だった。


そして

ママさんから心配された我が子であるが

喧嘩はしてもいじめはしない子に育った。


子育てに正解、

不正解はない。


ただ

小さな子供を必死で育て

毎日戦いの中にいるお母さんを

たまに見ると思う。


あっと言うまに大きくなるよ、、、、

肩の力抜いて、、、、

別にいいじゃん、、、、、命に関わるわけじゃなし。

怖い顔しないで

笑ってよ、、、、( =^ω^)


って。