恩田陸「蜜蜂と遠雷」上・下共に読み終えました。

解説を幻冬者文庫の編集者の方が書いていて、この小説は丸々7年間、全71回の連載で、その間に恩田さんと編集者さんは、"浜松国際ピアノコンクール"に4度も足を運んだと書いてありました。
連載中は話題にもならなかったという小説が、単行本として発売になった途端から、話題になり…直木賞と本屋大賞を受賞。

音楽を言葉で表現する…これほど難しい事はないのに、恩田陸さんの偉大なクラッシックのレパートリーのイメージは、まるで今、ライブで聞こえてくるように、素晴らしいです。
どうしてピアニスト、それを支える人達、審査員…と、それぞれの立場の気持ちをこんなに深い洞察力で書けるのか、驚嘆しかありません。
そして、恩田陸さん自身の音楽への愛を強く感じ、言葉にならない感動を覚えます。

いつのまにか、出演するピアニスト一人一人に引き込まれ、その人の人生に関わっている気持ちになって、どんどんファンになっていくのを感じます。

この先もきっと、読まれ続け愛される大作。
この本に出会えた事に感謝…