エレックレコードで、一時代を築いたケメこと、佐藤公彦さんが6月末に亡くなりました。

すでに、SNSや新聞などで報道をご覧になった方も多いと思います。


私が18歳でエレックレコードに入った頃、まだ何ひとつわからないまま、ケメのコンサートの前座で全国ツアーを回りました。最初から、1000人クラスのホールで、それはただの高校生だった私には、無謀なチャレンジでした。


当時のケメはすでに大変な人気で、中性的な色白の顔と、ハイトーンの澄んだ歌声に、たくさんの女性ファンが熱狂的な声援を送っていました。

そんなアイドルのようなケメの前座は針のむしろで、とても緊張して、ギターの弾き語りをしていた私の足は震え、声も震え…泣きそうになりながら歌いました。


ケメの歌は、文学の作詞に精通していた、繊細で独自の表現に溢れ、曲もシンプルな中に強いインパクトがある、才能豊かなものでした。

初めて出会った本物のアーティストに、私は日々インスパイアされて、たくさんの歌を書きました。

緊張してると言いながら、ステージで歌う時の堂々としたパフォーマンスは、毎回圧巻でしたね。


そんな幼馴染のような懐かしいアーティストが、突然この世から姿を消して、日を追うごとに悲しみが増していきます。

Youtubeにあがっているケメの歌を何曲も聴いていると、本当にいい歌がたくさんあり、心の琴線に触れる彼ならではの世界だったと、この時代、この年代になっても、改めてリスペクトを感じます。


こうしてまた、大切な友達が逝きました。

私はきっと生かされているんだと、何度か命の危険を体験した時に思いましたが、一日一日を大切に、これからもまだまだ歌い続けていきます!

ピピ&コットの仲間も、エレック時代を共に過ごした戦友のような仲間も、あの頃の潔さを忘れずに、最後まで頑張っていきましょう!


ケメは、私の心にも、皆さんの心にも永遠に生きてます。あの笑顔を忘れずに…合掌。

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私のファーストアルバムには、「予感」「目覚まし時計」「お願い」の3曲は、ケメの作詞で、私の作曲です。