たまたま高畑淳子さんと同じ年で、女手ひとつで子供を育てた私は、やはり同じ年の息子がいて、今回の騒動は身につまされる思いでした。
類稀なる才能をお持ちの高畑淳子さんの息子さんが、やはり抜きに出た才能をお持ちで、今後がとても楽しみでした。
彼が軽率に、あるいは高畑さん同様バラエティー番組を盛り上げる為に、面白おかしく言っていた言葉や人が驚く行動が、こんなに自らを苦しめる結果になるとは、夢にも思わなかったと推察致します。
この弁護士の郷原さんは、早い時期からこの騒動の真相を決めつけないように釘を刺していました。
今回報道であまり知らされていなかったのは逆に、通報したのは本人ではなく友人であった事、弁護士の言う通り強姦致傷罪ならいくらお金を積んでも示談で済まされない事、少なくとも合意のもとだったという事です。
しかし、推定無罪の内に犯罪者扱いされた彼は、人々の見る目が変わり、すべてを失いました。
あれだけの才能を葬った事は、残念でなりません。
あまりに騒がれすぎて、良くも悪くも自分を見失っていた事を省みて、今回多くの方々に多大な損失とご迷惑をおかけした事を肝に銘じて、たとえ華々しい場ではなくても、もう一度地道に俳優の道を歩いて欲しいと願います。
高畑淳子さんの傷みは幾ばくかと痛み入ります。けれど、彼女は本物の女優だから、きっと強い気持ちで乗り越えてくれると応援しています。
芸はその裏にある素顔より、人前で見せるものが勝負だという事を、忘れないで頂きたいと思います。

「推定無罪を無視した今回の高畑裕太氏事件を巡る報道・放送」郷原信郎弁護士