ご存知の通り、日々感動したいと、あちこち好奇心の目を向けています。

自分の心を刺激する事が、新たな発想や表現力を生むと思うので…

今夜は映画「さまよう刃」の寺尾聰さんの名演技に、感動しました。
私のツボにはまって読破してきた、東野圭吾作品ですが、精神的に極限まで追い込まれる役を、ほとんど台詞もなく、目の表情や全身で演じる寺尾聰さんは圧巻でした。

年配の方は知っていると思いますが、寺尾聰さんの父上は、あの宇野重吉さん。
私も子供心にその演技に、物凄い存在感とオリジナリティを感じていました。
小学生でも、心にくっきり残る役者さんでしたから。
寺尾聰さんは、年々父上に似てきている気がします。
芝居の勘は天性で、間違いなくDNAの成せる技でしょう。

生意気言わせてもらうと、芝居の‘間’の取り方が本当に上手いです。
音楽でいったら、歌や演奏の合間にある、音のない空間です。
すべてを埋め尽くさず、ちゃんと伝える…
そういう芸術性を、心得た役者さんは、減りましたよね。

素晴らしい演技は、視線を外すことなく惹きつけられ、効果音もBGMもいらないのも、改めてわかりました。

久々に‘本物’を見られて、とても刺激されました。
気持ちのいい夜です。