最近、脚本家であり小説家の秦建日子さんの作品にはまって、何気に追っかけています。

女刑事・雪平夏見(篠原涼子の超ハマり役!)を生んだ「アンフェア」は、ドラマ・映画共に注目していて、「推理小説」という原作本も読みました。
続編の「アンフェアな月」も発売されたので(2作に河出書房)、楽しみにしています。

秦さんの脚本監修の現在進行形のドラマは「ホカベン」。
主役の女弁護士・堂本灯を、上戸彩が好演しています。
原作は中嶋博行さんという弁護士のようで、自らの弁護体験から世の中の正義と真実、それに伴う理不尽な結末を問いかけています。

たとえばアンフェアの雪平は、薬物中毒の19才の少年の犯行現場で、抵抗する少年を撃ってしまいます。彼が亡くなった事で、社会からバッシングを受けます。その上、彼女の子供はその事でいじめられて、傷つきふさぎこみ、ついに離婚されます。
彼女の正義ある任務遂行は間違いだったのか…このストーリーの全般に理不尽な結末への投げかけがあります。

「ホカベン」でも、イジメる側だった生徒が、イジメられた生徒達の報復で殺されたという事実を、学校側は弁護団と共にもみ消そうとし、一時は殺人の事実さえも葬り去ろうとします。
その事実を主人公の堂本灯だけが、見逃す事なく追いかけます。
彼女の「自分をごまかせない」キャラや、何の為にそこまで追求するかと問われた時の「私は犯罪を犯した生徒達の未来を見捨てない」と言ったセリフが、胸にきましたね!(拍手!)
けれどその事実は、多くの理不尽な結末(学園は責任を問われ、殺された生徒の家族はイジメの事実によりバッシングされ…)を生みます。

真実は時に残酷だと思いますね…
それでも何が正しいかは、見失っちゃいけない。
秦さんは日々、その悶々としたストーリーを、本当にリアルに伝えようとしてくれています。
何が優れてるって、やはり役柄の人間性がジワジワと伝わり、時に自分とオーバーラップしていく事かな。共に怒り、共に泣き、そして戦う…こんなに真剣に見たいドラマは、なかなかありません。

秦さん、忙しいのに毎日ブログ書いています。
彼の人間性と小説やドラマに、全くズレがなくて、昔からの知り合いみたいに身近に感じます。
今後のご活躍が、本当に楽しみです!