今夜のTBS「情熱大陸」に、嵐の二宮和也さんが出ていました。
彼の演技は自然体で、計算されたものでなく、その感性に注目していたので、とても興味深く…内面に切り込む質問に対してのクールで賢い答えを、頼もしく感じました。
アイドルであり続ける事の過酷さは、ある意味、人として超越した精神力がなくてはできません。
彼のアイドルに執着する理由は意外な答え。
「ジャニーズを馬鹿にして陰口をいう人達の鼻をあかしたいから。そういう批判がないと続けられない。成功したら気持ちがいい。」
何かを求められた時、どこまでそこに忠実に答えられるのかがアイドル。だから、よけいな自分の考えは、捨てて当たり前だと…
そのストレスは、なにげに自室で回復させてるとしか言わない。寝る暇もないのに、なぜ演技が仕上がってしまうかも言わない。
並はずれた勘の良さやハードスケジュールにも疲れさえ見せない意志の強さが、天才的なのですね。
私にも、かつてそんな生活がありました。20歳でヒットしてから丸3年は、寝る間も食べる暇さえ取れない毎日…
結婚して出産してから、また復帰した後も、同じでした。
20代は、アイドル並の忙しさと言われたけど、ある意味、アイドルだったのかもしれません。自分で曲を作る点をのぞけば…そんな事は、画面で見たり雑誌に載ってる時は、わからないから。
私も、今日の二宮君と同じ位、風のようにスケジュールを舞い、波のように時間が押し寄せました。気付けば、日本の北から南まで、自在に旅していました。
私には、曲を書く時間が必要だったり、どこかで普通の幸せを求める気持ちがありました。
最後に残るものが、自分の勲章ではなく、愛する者であって欲しいと選んだ日があったのです。
人は、何かを得ると何かを失うのかもしれないと、悩んだ日もありました。
けれど、二宮君にとって、5万5千人の前で歌い踊る事が自然であるように、私にも自然でいられる場所があるだろうと思いました。歌を作り、それを歌い継ぐ事は、アイドルのような道は歩けないけれど、生活の中でさえ別の精神力や努力が必要で、やはりそんな一面は、あくまでも見せたくありません。
久々に、しなやかに生き抜く気持ちのいい生き様を見せてもらい、引き締まる思いになりました。