前回の記事 でも紹介した通り、
重症化するとかなり厄介な部類に入る皮膚感染症「ニキビダニ症」
原因はほとんどの場合Demodex canisという虫です(ニキビダニ=毛包虫=アカラス)。
ニキビダニ症が疑われる時、皮膚を顕微鏡で調べて、この虫を検出します
ニキビダニは正常な子の皮膚にもいるのですが、ニキビダニ症になってしまっている時、この憎たらしい虫が山ほど見つかります
こちらはひめちゃん(山元町・柴犬・女の子・2歳)
はじめ足先の脱毛部で見つかったニキビダニが全身に広がり、全身的なニキビダニ症となってしまいました。
ニキビダニ症ではこのように脱毛や赤み、フケなどが出てきます。痒みはそれほど強くないことも多いです。
この時ひめちゃんはシャンプーや塗り薬の効果を高めるため、全身の丸刈りを行いました
しっぽだけライオンカットになって、とってもかわいらしかったんですよ
この後、週2回以上の毛包洗浄シャンプー(ビルバゾイル)と毎日のダニ駆虫剤の塗布、週一回程度の抗ダニ薬の注射を継続しました。
ニキビダニ症は重症化すると、飼い主さんにとって非常に気力と体力が必要な皮膚病
それは治療する獣医師も同じなのですが、ひめちゃんの場合なぜか、病院での治療の時にいつもウキウキ・超ゴキゲン
でとっても助かりましたw
飼い主さんには、ご自宅での治療、本当に根気よく頑張ってもらいました
そして3ヶ月半後・・・
きれいに毛が生えそろい、虫も検出されなくなって、通院は終了です
ただし、ニキビダニ症は根治が難しい病気ですので今後も再発には注意が必要です