忍者たちは、呪術を用いていました。祈ったり呪ったりで相
手を倒したり惑わせたりがどこまで出来るかは定かでないの
ですが、現代人のはるか上を行く技術はあったのでしょう。
そしてその呪術の中に、催眠術があったことは、間違いない
ようです。昔忍者漫画には、1人の人間が何人にも分かれて
見える「分身の術」というのがありましたが、催眠術を駆使
してそれに似たような技を用いていたことは確かだそうです。
また、変装は、定番でした。薬の行商人や芸人に身をやつす
など何らかの職業をしながら他の土地に潜入するなどという
のは当たり前で、「変装」のうちには入りません。
元気でいつでも超人的な身体能力を発揮する準備があるのに
杖をついた老人に化ける、ケガ人や身障者を装うというのも、
お手の物だったようです。今だと差別とか言われそうですが、
生きるか死ぬかの戦国時代にそういう話は置いときましょう。
時代背景が違いますから。
そうして相手を油断させておきながら突然躍動するというの
は勿論ありですが、さらに、杖の中に刀などの武器を入れて
いたり、煙管や巾着袋などの中に毒薬を入れて、一瞬でそれ
を自在に操るなどということも、当たり前にしていたそうで
す。
小さな刀であれば、扇子に隠すなどということも、していま
した。とにかく、相手を惑わしたり欺くことは、とても重要
な要素でした。