昨日は北条氏政と黄梅院の仲が良かったことを書きましたが、
全体を見ても戦国武将の夫婦仲は政略結婚にも関わらず良い
ケースが圧倒的に多いのです。
何故なのか?熱愛をしていないので、あまり相手に期待しな
いとか、買い被りすぎていないからでしょうか?いや、そう
いうわけでも、ないようです。
「本当の愛は相手を見つめ合うことではなく、共に同じ方向
を向くことである」
という名言が、あります。
戦国武将の夫婦というのは、この条件には当てはまるのです。
政略結婚というのは、互いの家が共に繁栄するように、都合
良く、力を合わせられるように組み合わせて、結婚が設定さ
れます。従って夫婦はお互いをまるで知らなくても、同じ目
的で生きることが義務付けられています。要するに、共に同
じ方向を向くための結婚なのです。
戦国武将の家では、台所仕事や掃除などの家事は、妻ではな
く家来がします。専属の料理人がいたりもします。
では妻は何をするかというと、「参謀」であり、「スパイ」
行為にちかいこともします。ネットワークを巡らして敵の武
将の様子を知ったり、嘘の噂や情報を流したりします。
いわば戦国武将にとっての正室は、妻というより「戦友」の
ようなものなので、恋愛結婚のように熱しやすく冷めやすく
なるような要素が、まるでなく、クールでも強い絆があるの
かもしれません。