戦国時代には日本にヨーロッパの各国から宣教師などが来て
いたように、海外との交流は盛んでした。ただそれぞれの国
が決して互いに友好的なわけではなくて、駆け引きに満ちて
いました。
ヨーロッパの国々はいずれも自国の力を伸ばして植民地を増
やすことに懸命だったので、日本に対しても計算づくで近づ
いていたようです。イエズス会の宣教師たちのキリスト教布
教が侵略・占領を目的としていたことは、後々日本側にバレ
ております。
では何故そのような回りくどい手段を取ったのか、何故軍事
力でいきなり攻め込まなかったのかというと、日本の軍事力
を恐れたからです。日本は間違いなく、戦争が飛びぬけて強
かったと思われます。
何せ時は戦国時代なのですから、ほぼ日本中が軍事力を高め
ることに邁進していました。そんな各地の戦国大名たちが日
本国内での戦を止めて矛先を外国に向けて協力し合ったらた
まらないと、ヨーロッパの国々は思ったのです。
槍や弓は勿論ですが、鉄砲も種子島に伝わる前に堺の商人た
ちが開発していたという話もあります。そして種子島に伝来
してからは凄まじい速さでさらなる開発が進み、世界一の性
能を持つ鉄砲が世界一の量で生産されたということです。日
本は世界で群を抜く軍事大国になっていたわけです。
なので策を弄して日本に近づいたのですが、結局は最も下心
がなかったオランダがヨーロッパ随一の力を持つようになり、
日本と穏やかな国交を持つようになったのでした。