「野蛮で酒豪で女装が似合う」という多様(面)性の塊?のヤマトタケル | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

ブログの説明を入力します。

日本武尊(ヤマトタケルノミコト)は神様として伝えられま

すが、一部では実在した人物のように扱われています。実際

のところとしては、何人もの実在人物をモデルにして創り上

げた架空の人物と思われます。

 

古事記によると、或る日天皇は小碓命(おうすみのみこと)

に向かって「兄の大碓命が食事に出て来ないが、お前が出て

来るように説得しろ」と命じたところ、その兄が言うことを

きかないので捕えて体を引き裂いて殺してしまったというこ

とです。

 

小碓命は日本武尊の元の名前です。天皇は日本武尊の野蛮さ

と武力の優秀さを見て、熊襲退治を命じます。

 

日本武尊は伊勢神宮に仕えていた叔母の倭姫から衣装と剣を

もらい、出陣しました。

 

ただしこの時の戦い方は、単なるバイオレンスと全く違いま

す。熊襲が開いていた宴の席にまず乗り込むのですが、その

時日本武尊は女装をしていました。熊襲はそれを女装と気づ

かず、美しさに見惚れてしまいました。

 

メロメロになり、さらに酒の酔いでヘロヘロになったところ

を、剣で刺して退治したということです。

 

野蛮さは別としても、頭脳的作戦が出来、武道そのものにも

長けていて、さらには女装が似合う。多様性に富んでいます。

何人もの人物を組み合わせたからだとは思いますが、ただそ

れでも「理想を追求したヒーロー像」でもあったわけなので、

そうした多面性を持った人物が好まれたという日本人の性質

も、垣間見えます。