明治時代に「断酒薬」として売り出された不気味な製法の薬 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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酒自体を止めなければいけない風習は日本にありませんが、

それでもアルコール依存症は古代からありますし、健康を害し

たりそれぞれの理由で止めなければならないケースは多々あ

ります。

 

そのための方法は頭を悩ませるところですが、明治21年6月

に、或る薬が「断酒薬」として売り出されて大いなる話題を呼び

ました。

 

薬を作ったのは東京日本橋に住む津村おいしという女性でして、

彼女の家で先祖代々受け継がれてきたというのです。

 

ただその製法ですが、原料がネズミの黒焼きです。それを7割。

あとの3割は小麦粉を使って混ぜて丸薬にしただけというシンプ

ルなものでした。

 

お役所に申請したところ、「劇薬ではないので、禁止する理由は

ない」とのお達しで薬は売り出されました。

 

これを6週間飲み続ければどんなに酒に溺れている人でも、とい

うか酒が好きでたまらない人でも全て、酒が嫌いになるということ

です。

 

ただこの薬、長続きせず姿を消しているようです。効かなかったの

か、それとも不気味がって買う人がいなかったのか、定かでありま

せん。