「寺田屋事件」で坂本龍馬の拳銃から銃弾が1発抜かれていた理由 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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坂本龍馬は護身用に、「リボルバー」という拳銃を持ってい

ました。回転する円筒シリンダーに弾丸をこめるピストルで

して、龍馬が持っていたのはシリンダーに6発をこめるタイ

プです。

 

彼は京都の寺田屋で襲われますが、その時もリボルバー

を持っていました。ただ銃弾を打ち尽くしてしまい、命から

がら逃げています。

 

その時のことを坂本龍馬は、手紙に書いています。それに

よると、「1発だけ銃弾が抜かれていて、5発しか打てなか

った」そうなのです。

 

何故1発抜かれていたのか?誰が抜いたのか?疑問が湧

くのは、当然ですね。味方に、裏切り者がいたのか?

 

ところが、大した問題ではありません。銃弾を1発抜いたの

は龍馬自身であることが、判明しているのです。

 

ピストルはハンマーと呼ばれる撃鉄が銃弾を叩いて銃弾の

内部の火薬を爆発させ、そのエネルギーによって弾頭が発

射されるという仕組みです。

 

しかしこの当時のリボルバーは、ハンマーと銃弾の仕組みが

完璧ではないため、シリンダーに全て銃弾をこめると何かの

ショックで勝手に弾が発射されてしまうことがあったそうなの

です。いわゆる、「暴発」です。

 

従ってそれを避けるため、シリンダーから1発銃弾を抜いて

おくという秘策が、しばしば行われていたのです。アメリカの

西部劇でよくありますが、龍馬もこの秘策を実行していたわ

けです。

 

だから5発しか入っていなかったのは不思議ではなく、むし

ろ龍馬の手紙の方が謎ですね。いずれにしろ、銃弾を抜い

たのは、龍馬自身が「暴発防止」のための安全対策として

行なったことなのでした。