古代において流れ星は不吉なものとされていました! | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

ブログの説明を入力します。

『日本書紀』の中に、流れ星に関する記述が出て来ます。

「天に悪神あり。天津甍星(みかぼし)という」

というのが、それです。

 

流れ星は縁起の悪いもので、それが見られたから、天変地異

か大きな戦乱の前触れではないかというのでした。

 

その時代以後も、「人が亡くなると流れ星が流れる」とか「流れ

星が続くと干ばつになる」などという迷信が、長くはびこってい

たそうです。

 

中国でもそうでして、流れ星のことを「天狗のようだ」としていま

す。これは日本で伝わる天狗ではなく、読み方も「てんごう」な

のだそうです。狗(いぬ)でして、天から不吉な出来事を伝えに

来た狗を「天狗」と呼んでいました。流れ星を、この天狗に似て

いるとして、不吉な出来事を予測したのです。

 

日本は文字だけをこれに当てはめて「天狗(てんぐ)」としていた

のです。ただ流れ星に関する捉え方も、中国の影響があったの

かもしれません。

 

それがいつから逆転して「願い事を言えば叶う」というポジティブ

な発想に変わったのか、定かでありません。ただヨーロッパでは、

そのような捉え方が早くから成されていたようです。

 

神は下界の様子を窺うために、時々天界の扉を開くことがあり、

その際に天の光が流れ落ちるそうで、それが流れ星である。と

いう言い伝えが、ヨーロッパでは古くからありました。なので流れ

星が見える間に願い事を言うと、天界の扉を開いている神に伝

わる。ということです。

 

日本でも流れ星に願い事をするとその願いが叶う。とされるのは、

そのヨーロッパの言い伝えの影響と見て間違いないでしょう。