不老長寿が最大のテーマだった弥生時代の最高の料理とは? | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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江戸時代、今では高級魚となっているフグは、中毒の可能性

を伴うので、低級魚とされ、通称「鉄砲」と呼ばれていました。

理由は、下手すれば当たるから。そして、立ち飲み居酒屋でも

安価で出されていたそうです。

 

反対に、安心で健康にも美容にも多大な効果があるため通称

「まる」と呼ばれていたのが、スッポンでした。こちらは上等食で

す。

 

そして実はこのスッポンが上等食として敬われたのは、弥生時

代からのことなのです。

 

弥生時代というのは厳密に言えば「縄文時代の延長」とも考え

られるのですが、その縄文時代というのは幅広い食文化があ

りました。地域社会も発展し、非常に高い知恵も備えていたこ

とは確かです。

 

しかし遅れていたのはやはり、医学。優秀な若者が病気で早く

にこの世を去って行くことが多く、最大の課題でした。そのため、

弥生時代になると、「不老長寿」を求めていたのです。

 

「不老不死」という言葉もありますが、現実にそこまで考えていた

かはわからないので、「不老長寿」としておきます。健康で長生き

が研究テーマとされていたのは、確かですから。

 

そしてその最大の妙薬が、スッポンだったのです。銅鐸には、魚

を食べるスッポンの姿が、描かれております。

 

スッポンにはビタミン、カルシウム、勿論タンパク質も豊富に含ま

れ、強壮作用もあって健康には凄く効果があります。また、肉に

やや臭みがあるためショウガやネギ、ゴボウなどを混ぜて食べる

ことが多く、そうした野菜の栄養も摂れます。弥生時代の人間も、

そうした食べ方をしていたようです。

 

縄文時代にはゾウを盛んに狩って食べ、乱獲したために絶滅させ

てしまったのですが、このスッポンも性質が荒く、敏捷でしかも丈夫

な歯を持ちますので、捕えるのが大変です。ゾウとは大変さの種類

も程度も違いますが、この大変さも臭いも、「良薬は口に苦し」的な

心理効果となって、弥生人の関心を引き寄せていたと思われます。