超懐メロに「東京ラプソディー」という歌がありまして、そ
の中に「銀座の柳の下で~」という歌詞があります。
昔は銀座に川が流れ、その川べりに柳が植えられてい
たそうです。
銀座に限らず、川べりには柳が植えられていることが、
ほとんどだったそうです。これは、防災のためです。
柳は湿気を好み、水を良く吸います。しかも根が深くま
で丈夫に根付くため、川の水が増水しても柳の根が堤
防を固めて氾濫を防ぐのです。
最近はコンクリートの堤防に取って代わられ、川べりの
柳は少なくなりましたが、この知恵は引き継ぐべきでした。
というのは、「水害を防ぐのは針葉樹である」などという
とんでもない説が横行したせいで、東北地方の海辺には
盛んに針葉樹を津波対策として植えたそうです。
しかし東日本大震災ではそれらの針葉樹がまるで役に立
たず、流されてしまい、被害を防げませんでした。逆に広
葉樹はそのままの姿で残り、災害もはるかに小さくできた
そうです。
柳の知識があれば、あんな間違いはせず、広葉樹を植え
たでしょうに。
こんなことを書く理由の1つは、これから来る花粉症の季
節を思ってのことです。生き物は、大事にしなくてはいけま
せん。しかし例外が1種類、あるのです。杉だけは、絶滅種
になって欲しい。
とにかく、針葉樹より広葉樹です。余談ですが、中日ドラゴ
ンズのルーキー柳投手には、柳の木のような粘り強いピッ
チングで勝ち星を重ねて欲しいものです。