これは、バブルに差し掛かろうとしていたこの時期、老後を海外でゆったり暮らせるように、スペインやオーストラリアなどの、治安が良くて物価の安い国に「日本人町」をつくろうというプロジェクトでした。
実際、スペインの南部だけでも、1000人近くの日本人が不動産を手にしたそうです。
しかし、海外からは、「日本人は年寄りを輸出するつもりか」という批判、国内からは、「日本自体を住みやすくしろ」という批判を浴びて、コケたのです。
また、通産省及び日本政府側も、移住した人に対するアフターケアをまるで考えていないというお粗末さで、コケるのは当然です。
今では、そんな計画があったことでさえ、歴史の教科書を読んでいる感覚になりますね。