古代中国では、流しの医者が、存在していました。街を流しな
がら、病人のいる家から声がかかると、治療を行なうのです。
もし患者が治れば相応の治療代を取りますが、治らなければ
一銭も取らないのでした。
こうして稼ぎながら、実績を積み重ねると、色んなところから声
がかかるのです。
しかし古代中国においては、名医と評判が立つと、危険が待ち
受けていました。というのは、評判が立つと、皇帝や貴族から
も呼ばれるようになります。
しかし、もしそこで患者を死なせてしまったら、貴族や皇帝の家
族から責め殺されることがほとんどだったのです。
理由は、当時名医と言われる医師は、仙術を使って病気を治せ
ると思っていたからなのです。
従って、患者が死んだ場合、医師が使えるはずの仙術を、惜し
んで使わなかったからだと考えられたのでした。
とんでもない話ですが、それでも医師のなり手がいたのが、凄い
ところです。