昨日、構えあって構えなし、の記事の中で、我が中日ドラゴンズの高橋周平選手のことも、引き合いに出しました。その高橋選手、昨日、今シーズン初安打を打ちました。
彼は、今年初め、井端弘和選手と一緒に自主トレを、行っています。彼の素晴らしい素質に惚れた井端が誘ってしごいたということです。
それは良いのですが、高橋周平にはバッティングの際に突っ込み気味になることがあるため、右の肩、左打者の彼にとって投手に近い肩で壁を作るようにとのアドバイスを受けたそうです。
この壁を作るという表現は、野球をかじったことのある人なら、意味はわかります。少年野球でも草野球でも、一度でものめり込んで野球をしたことがある人なら、何を言っているかわかるし、練習で実践することもできます。しかし、試合で実践するのは、むずかしいのです。
私は草野球で、やろうとしたことが、あります。練習ではできましたが、試合で草野球レベルの好投手の球にかかると、窮屈になって大体差し込まれました。
今年序盤の高橋周平選手は、私が草野球でやっていたようなことを、プロ野球の一軍で、そのままやっている感じでした。レベルは桁違いでも、科学的原理としては、似たようなことを、やっていたのです。
右肩に壁はできていましたが、その肩に鉛が入っていました。窮屈でした。それを、私は昨日、指摘したのです。
しかし、昨日の高橋周平選手は、ちょっと違っていました。
少し足を上げてタイミングを取るように変えていましたが、それによって、上体の余分な力が抜けて、柔軟でスムーズなバッティングになっていました。壁が、自然体のまま、作られていました。
構えあって構えなし、その宮本武蔵の言葉を研究したかどうかはわかりませんが、その方向の工夫と努力をしたことは、確かです。
これなら、すぐかどうかは別として、近い将来ブレイクすることは、確かだと思います。やはり、プロのセンスです。