サルは、ゴリラやマントヒヒが一夫多妻制。チンパンジーやニホンザル
が、乱婚型です。また、哺乳類の多くは、交尾し、受精がすめばオスと
メスの配偶者関係は解消されます。
そんな中、例外なのがテナガザルでして、一夫一妻制をしっかり守って
います。しかも離婚率が人間よりずっと少なく、浮気もまずしません。一生
決まった相手と添い遂げるのが、通常です。いたって厳格なのです。
これと対照的なのが、縄文人。こちらは、多夫多妻制でした。チンパンジー
の乱婚が更に制度化されたもの。男女共に多数の配偶者をもつことを
良しとされました。
もし「この子の父親は誰?」なんてことを言う人がいたら、「野暮なことを
いうんじゃない。子は集落一帯で育てるものだ」と、こっぴどく叱られる
のが、常だったようです。
一昨日書いたように、縄文人は雑食で、狩猟もするし、木の実や草も
採って食べます。ナウマンゾウを狩って食べていた時期も、ありました。
その上、多夫多妻制。何とも豪快です。それに引き替え、テナガザルの
厳格さ。意外です。