酒が抜けたら、早速また酒の話か。なんて言われそうですが、二日酔い
云々は私の個人的な酒の話。これは、一般的な酒のうんちくです。大晦日
の夜から正月、そしてその後の新年会と、飲む機会が続く人は多いでしょ
うから、ちょっとした話題にはなるかもしれません。
日本人は、欧米人に比べて、酒は強いとは言えません。それどころか、欧
米には存在しない下戸という体質の方も存在します。それでいて、酒の席
や催しが極めて多いです。
これは、酒を神からのお導きの飲み物と考え、太古から、一緒に酒を飲み
交わすことが魂の交流であるとされていたからです。だから、酒を贈答品
として贈るのは、魂を送るという意味で、最も親愛を示す行為だったのです。
また、酒席で、返杯というのがありますよね。酒をつがれたら、その相手に
つぎ返す。これ、もらったから返すという儀礼行為、いわゆるお礼と考える
人が多いようです。
これは、違います。酒の他に日本人の連帯意識を高める行為として、鍋料
理という、同じ器に入った食べ物を一緒に食べる食事の仕方。そしてご飯
でさえ、そうですよね。同じ釜の飯を食う。とよく言います。
酒の返杯も、同じ目的の行為だったのです。同じ器に入った酒を飲む。そ
のことで、魂の交流を行う。という意味なのです。
この返杯の行為、要するに酒の注ぎあいを、嫌がる人は、結構いますよね。
わずらわしい。落ち着かないから、手酌がいいという人。確かにわかります。
これは、延々やるのは、勘違いかもしれません。それは多分、つがれたから
つぎかえさなくては失礼みたいな考えで、延々注ぎあいをするのでしょう。
つまり、儀礼行為と考えているわけです。
そうではなく、同じ器を共に飲むという魂の交流という意味合いを理解した
ならば、返杯は最初の一杯か二杯にして、後は手酌で十分かと思います。
ということで、今日は昼過ぎから、用事で知人と会います。彼女じゃありま
せん。男の人です。ちなみに二人ともホモッ気は、全くありません。つまり、
色気はないということ。
なんて、わざわざ説明することないですね。
来年は、激動の年になることが、間違いないと思われます。それが少しで
も良い方向に向かうための激動であることを、祈るだけじゃなく自らも行動
にしたいですね。今日は、その鋭気を養おうと思います。