ブログを御覧いただきありがとうございます。津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
撥を持った感覚と指の動きを確認したら次は三味線を見ます。
糸は棹のどのへんを通って張られているでしょう。
糸と糸の間隔はどのくらいでしょう。
駒の位置はどの辺でしょう。
撥で叩かれている部分の傷み具合はどうでしょう。
三味線を持つ前に見ておくことです。
三味線の糸を結び付けておく根緒を触ると糸の位置が移動します。
わたしは棹の中央部分を使いたいのでなるべく真ん中を目指しますが、どちらかに寄せている人もいます。
糸巻き部分の位置を確認すると糸と糸の間隔も調整できます。
あと駒につけた糸道の間隔でも変わりますが、これは購入時か自分で切り込みを入れる時に決定されてしまいます。
糸巻きで調整が日々行うことになります。
駒は固定する人もいますが、皮の緩み具合や湿度の加減で位置を変える人がいます。
皮を張りたてで固い音が出る時は背の高い駒、幅の広い駒、長い駒、駒を棹寄りに置いてみる。
使い続けて皮が緩んできたり、湿気を吸って鳴りがもやっとしてしまう日は背の低い駒、幅の狭い駒、短い駒、駒を根緒寄りに置いてみる。
傷みに関してはお稽古するだけなら切れるまで使ってください。
舞台の時は切れるなんてもってのほかですから、傷が少しでも見えるなら交換。
この三味線は今からどこで鳴らすものなのかで糸の状態を整えます。
出る場所が舞台であるなら「このくらいなら大丈夫」なんてやってる人は絶対やめてください。
確実に糸が切れない状況を作り出しておくことがどれだけお客さんに対して大事なことなのかを考えてみましょう。
曲芸を見に、聞きにきてるわけじゃありません。
あなたの実力100%の魂の籠った音色を聴きに、自信に溢れた演奏姿を見にきてるんです。
あれ?まだ構えてない。
けっこう道のりが長いな…という事ですけど今日はおしまい。
また明日。