ブログを御覧いただきありがとうございます。津軽三味線奏者の佐藤壽治です。
青森から帰出てくる疲れ感。
昨日はぐんにゃり過ごしました。
今日からお稽古開始の5月です。
さて、Youtube先生で自分の伴奏がどうであったか復習しました。
伴奏している最中に感じるテンポの速さなんですが、改めて聞き直すとものすごく速く感じます。
なんでそうなのかはわかりませんが、普段からそうです。
伴奏中はものすごく唄がゆっくりに聴こえるものでして、唄い手の肩やのど元、ほっぺたなどを眺めて歌詞の運びや節のリズムを奪っていけます。
わたしのカメラ目線(本当は唄い手を見てるんです)がじつに気持ち悪いのですが、唄い手をまじまじと見つめて伴奏するのは舞台の習いと言ってよいと思います。
相手の呼吸の長さや節の細かさを感じ取るというのは観るという事が大事にもなります。
聴こえているのだからそれでいいじゃないか、という人もいるにはいるのですが、いかに確実に合わせようかという専属伴奏者などの立場だとこの知恵が非常に役立ちます。
唄は身体に現れるもの。
大会の専属伴奏者というのは音合わせが少ない又は出来ない状況でも実力発揮して唄わせられる技術が必要になります。
耳と目で確認する事が非常に大事になるので覚えておくと良いかと。
吉田やす子さんの伴奏の時は前に唄っていた組(中村仁美さん&渋谷和生さん)により耳がバカになりました。
なんか自分の音が合ってるのかどうか一瞬分からなくなるんですね。
微妙なキーの高低差で掛け合ってつなぐので変わり目は非常に緊張します。
ちょっと調弦の時間を長めにとって、耳が慣れるのを待って入っていき必要であれば再び調弦をという流れをしてます。
千葉勝弘さんの伴奏はびっくりの展開でして、遠藤昌宏さんが伴奏していたのですが仕事の都合もあり桜花グランプリはわたしが伴奏する事になりました。
初めてではないのですが、コロナ禍前に黒石で開催されていた大会楽屋でちらっと合わせたことくらいでしょうか。
あとは津軽五大民謡全国大会で唄っているのを観たくらいのものでしたが、なんとなく唄のノリは分かったのでそれに近くなるようにと伴奏してます。
白戸知也さんの伴奏は2回ありまして、1回目と2回目は微妙に違います。
心がけて違うわけではありませんが、唄の陰でどうやって弾こうか少し考えました。
深くは考えていないので大きな変化はありません。
大会と舞台とは唄い方に違いがあるわけで、当然伴奏も大会と舞台では違いがあります。
選手の成績を考えるか、歌手と観客の気持ちを考えるか。
審査するために聴く人と楽しみたい気持ちで聴く人の違いと言えばわかりやすいでしょうか。
違わないと大きな損失をどちらも生んでしまうと教えられてきました。
がんばれ、もっといける、と応援するように伴奏するのが大会。
いいな~、と唄い手の唄を楽しみながら伴奏するのが舞台。
そんな感じだと思ってます。
無難に終わってましたね。
大きく変えられる場面もありませんでしたし、伴奏はいずれも津軽あいや節というのがまた分かりやすかったです。
また勉強します。