ファクトリーギアから買い物 | 津軽三味線奏者 佐藤壽治の徒然日記

津軽三味線奏者 佐藤壽治の徒然日記

主に佐藤壽治の日記、重造会の活動など紹介。

宣伝活動、演奏やお稽古について書くこともありますが、大半は日々気が付いた事を書いています。

余計な記事は読みたくない方もいるとは思いますが、お付きあいよろしくお願い致しますm(_ _)m

ブログを御覧いただきありがとうございます。津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

回し者じゃないですよ。

案件でも無いです。

ちょっとオススメしたいものと出会えましたもので、触れておこうと思ったのです。

 

知り合いから工具を譲って頂ける話が昨年中ありまして、いろいろ調べるうちに工具という世界に触れる事が楽しくなりました。

調べていくと様々な場面での工夫を活かしたものばかりで、なんのためにコレが?に全て理由が存在するという世界なのです。

一切無駄のない世界、とでも表せばいいでしょうか。

ひとつひとつの工具に職人の工夫が活かされてます。

 

調べ物は文章もなのですが、最近の流行りはやっぱりYoutube先生。

使い方の説明があり、『こういう時にこう使う』がわかることで、自分に必要かどうかが分かるようになってます。

また、憧れのメーカーなども存在するので、津軽三味線の道具の世界に通じる部分がたくさんあります。

 

さて、出会ったものがなんなのかというと、津軽三味線を操る時に大事になる爪に関する道具です。

今まではよく切れる爪切りに爪やすりで仕上げていました。

それほど問題になるような事はなく、絃に触れても人に触れても痛くないようにと指先に神経を配っていました。

 

 

工具を調べるうちに気が付いた事があります。

 

 

まずはまな板。

木製品は磨くと光ります。

これは津軽三味線も同じなのですが、この磨きですがやすりで仕上げる事とカンナ(鉋)で仕上げる事は全く別物である事を勉強しました。

 

出会った動画は福井の方なのですが「大工の正やん」というYouTubeで大工の仕事を丁寧に説明している人のチャンネルです。

大工の正やん ~YouTubeチャンネル~

 

大工道具を譲って頂けるときのきっかけになった道具はカンナでして、やたらたくさんカンナがあったんです。

ひとつひとつ大きさも違うし、中に設置されている刃も1枚のもの、2枚のものとあって使い方もあやしいので調べていました。

その時にカンナとはどれぐらい優れているのか番組で説明されていたんです。

その回の番組がこれです。

 

 

これは見てもらわないと分からないのですが、この内容に感動してしまいました。
まさかそんな事になっていただなんて、と知らなかった世界の扉が開いた瞬間でした。
そしてこの動画を元にして、触れておきたい話に発展していくのです。
 
爪ヤスリではなくて、爪カンナという表現を度々聞いた道具。
 
他にもあるようですが、わたしが買ったのはファクトリーギアというお店で販売しているもの。
DEEN Style Tokyo という名称で自社ブランドを作り上げている中のひとつです。
目的は職人さんの爪、特に厚く硬くなった割れやすい爪をなんとかしてあげたい、という商品。
 
説明動画は度々出ているのでどれなのか見つける事が出来ませんでした。
かいつまんで説明すると
・爪は三層構造
・爪切りの刃の切れ味が素晴らしくとも圧力によって、また年齢や爪の硬さによって爪の層が分かれてしまう。結果として層が分かれてしまい、欠けたり、割れたりの原因になる
・やすりは表面をぼやかすような断面になるが、カンナは鏡面のように艶がたつような切り口になる
・きれいな断面は層が分かれにくい
 
大工の正やんの木のカンナ仕上げと爪が割れる原因がぴったんこくっつきました。
実はわたしも爪は年々硬く厚くなっている気がしていたのです。
演奏に影響はなかったものの、なんか違和感があったんです。
 
ちょっとお高いのですが、使い勝手が良かったら必要経費だという考えで購入したらバッチリでした。
たぶんですが、爪が薄くて脆いひとにもおススメと説明された事もあるので、確かにそれはそうだろうと思います。
 

 
見た目はこんな感じです。
中を開けてもなんとなく爪ヤスリ感があります。
使い方も同じです。
違うのはヤスリより早く削れていく事。
 
 
裏面は削れる面が細くなっていて角や細かい作業向けとあります。
わたしの場合は広い面だけで十分なのですが、爪の端を手入れをするなら使うと思います。
丸く仕上げたり、爪の先へゆるやかに曲面を出すときは裏面で少しずつ様子を見ながらがいいと思います。
 
 
使用すると爪は綿埃のようにフワフワなものとして出てきます。
記事用に少しだけやったのでわかりにくいですが、真ん中に見える白い怪しい粉は爪です。
野菜を刻むスライサーで出てきた細い人参みたいなものと思ってください。
 
カンナをかけられた自覚はありません。
しかし、爪の先に少し反射するような部分が出来ます。
刃物が通った証拠です。
 
これを使うようになって確かに爪の先が割れることは無くなりました。
『津軽三下り』という曲で1の糸を素早くスリながら爪をかける時があるんですが、その時はすぐに二枚爪三枚爪みたいな爪先になってしまいます。
また糸で爪が削れて糸道と呼ばれるトンネルみたいなものが出来るのですが、そこを起点に二枚爪三枚爪になるのも少なくなりました。
 
爪の強化にマニキュアを取り入れる人がいる世界。
弦楽器の世界っていろいろと指先にまで気を配らないといけない世界です。
好きなのに演奏できないのは苦痛です。
 
それを変えてくれるものなら、と探し求める毎日なんて人もいると思います。
これは案件ではなくて情報共有です。

もしかしたら、と思われたら選択肢のひとつに挙げてみてください。

 

 

 

ということで、最近ハマった便利グッズの紹介でした。

ハマってるものって結構あるし、そういう記事は長文化できますね。

これはこれで読み応えがある…と感じるひともいるかもいないかも。

ではまた。