息子殿近況 | 津軽三味線奏者 佐藤壽治の徒然日記

津軽三味線奏者 佐藤壽治の徒然日記

主に佐藤壽治の日記、重造会の活動など紹介。

宣伝活動、演奏やお稽古について書くこともありますが、大半は日々気が付いた事を書いています。

余計な記事は読みたくない方もいるとは思いますが、お付きあいよろしくお願い致しますm(_ _)m

ブログを御覧いただきありがとうございます。津軽三味線奏者の佐藤壽治です。

 

 

今日は息子殿自慢します。

自慢するつもりはないんですが、自慢してることになると思います。

では、続きは長いです。

息子自慢にあてられないよう気を付けて読み進んでくださいm(_ _)m

 

 

 

 

 

現在福井ケーブルテレビの番組内(楽語~Racgo~)で息子殿の取材映像が流れています。

 

番組内のテロップにも流れますが、現在警察学校に入学し訓練と勉強を積んでいます。

生活面では警察組織というのは驚きの連続で、ひとまず配属される(修了できる)ために頑張っています。

 

なんで警察に?とよく聞かれるのですが、警察への道を決めたのは『縁』でした。

 

中学校(福井大学附属義務教育学校)の頃から大会では実績が出ていましたし、高校(北陸高等学校)に進んでからは体格も備わってきたので部門制覇も出来るようになりました。

そのおかげもあり、音楽の先生より声をかけてもらい病院でのコンサートや先生が主導で行うコンサートに津軽三味線として加わっていました。

 

 

 

先ず最初のきっかけは日新交番の警察官から「息子さんの進路はどのように考えてらっしゃいますか?」との会話です。

 

旧宅から引っ越しをしたので、住民調査をしている際に学年を見て警察への勧誘をしてくれたんです。

ただ、この時は警察の試験は難しいのは知っていましたし、お世辞にもそういう優秀で模範的な学生ではなかった息子殿なので想像もできませんでした。

その後、音楽の先生のご家族より再び警察への勧誘を再び受けることに。

 

実際、進学するよりも就職という話が出ていたこともあり、コロナ禍で就職活動もままならない状況。

企業への面談などは計画にも出ていない頃でもあり、日々大学新卒者を焦点にしたニュースが出ていた頃でもありました。

 

警察という仕事に関して全く無知でもあるものの、息子殿と試験を受けてみるかどうか相談し、とにもかくにも一次試験を受けてみることにしました。

ちなみにこの一次試験もそれなりに難しいものと聞いていたので、息子殿もがんばったんだと思います。

その甲斐あって、一次試験を通過して二次試験に進むことに。

 

ここから後は・・・かなり難しいらしく、なにが良くてなにが悪いのか、巷の情報を集めても分からないという状況でした。

知り合いをたどれば定年退職した警察官もいますし、いろんな人から話は聞ける状況ではありますが、口々に「難しいみたいよ」としか言われず不安にもなりました。

それでもなんだかんだと最後には合格との通知が来て現在に至っています。

 

 

 

『プロになるんじゃなかったんですか?』とか『道を諦めたの?』とか、『もったいないね』とか言われることもあります。

 

 

 

正直、息子殿の身体、心にはすでにプロと同じものが備わっていると思っています。

舞台で一緒に演奏していてもわたしより注目を浴びてる事が多くもなっています。

 

技術や考え方はおじいちゃん(二代目今重造)から毎日感じているので、その辺でプロを名乗っている人よりははるかはるか上を歩いています。

普段の生活の中で起きれば「おはよう」、ご飯を食べれば「いただきます、ごちそうさま」、眠けりゃ寝るし、遊びに行く時も、学校へ行く時も、ずーっと一緒なのでそうなるのは当たり前。

家に帰れば生活の中に津軽民謡や津軽三味線の音はあるし、諦めるという感覚は無く、すでにプロとして歩いていると言えばそうでした。

 

プロを目指す、その道を極めるというのは生活の一部にするという意味でもあるので、二世三世といった芸人が生まれてくるわけで、それを大事にしている世界はたくさんあります。

わが家はたまたまそういう生活が当然だったので、特にそこは考えていませんでした。

 

 

 

試験が進むうちに考えが変わったこともあります。

 

警察には音楽隊というものがあります。

交通安全活動などの一環で演奏が見れたり、警察のパレード演奏などで見たことがある人もいると思います。

 

音楽に関わるって垣根がないんですよね。

うまいか、へたかはあるでしょうけど、職業でなにかが決まることはありません。

 

『音楽を楽しむ』→『人を楽しませる』

 

ここにどう関わるかだと思います。

プロだの素人だの、関係ありますかね?

プロ=金を獲る、って考えたらいやらしくないですかね?

 

純粋に人を楽しませる、喜ばせるために想って行う演奏って本当に素晴らしいんです。

世の偉大な奏者が素晴らしいのはそういう精神があるからだと思います。

 

 

 

コロナ禍のおかげでもありますが、最近はプロ奏者だっていう肩書やプライドはあってもいいけど、ぶらさがるのはやめた方がいいと強く思ってます。

 

『舞台を取り上げればオラなんかただのアバ(おばあちゃん)だよ』と私に話してくれたのは浅利みきさんでした。

『芸人殺すのに刃物要らないんだよ、舞台がなければボケてそのうちどっか知らない場所へ入っちゃうんだから』って周りを笑わせてました。

※浅利みきさんというのは、知らないんだったらそれはアンタ不勉強だよって言われるぐらい有名人です。

 

確かに。

仕事が無ければ家族を養うことも、生活もできないわけで。

『プロっていうけど、そのプロに何を想ってんだ?』って事なんだと胸に刻んでます。

 

 

 

息子殿にもそういった話はしているのですが、あとは息子殿の考え次第という事もあり結論は任せました。

結果、本人は選んで試験を受けに行き合格しました。

今のところイヤになる様子はなく、仲間と共になんとか配属されるまで乗り越えていけそうな気がします。

 

もともと武道はしていませんが、体格体力的なところは不安はあまりありません。

父親に似ずスマートではあるんですが、ひょろりんとしているわけではないので大丈夫でしょう。

あとは精神面ですが、ここも同僚と仲がいいみたいなので大丈夫でしょう。

 

たぶん、無事に配属されるんじゃないかと思ってます。

もしかしたら福井のどこかの交番に姿を現す日も来ると思っています。

 

『津軽三味線が上手なおまわりさん』

福井にそんなおまわりさんがいて、地域の人からよろこばれたら親として最高ですね。

 

 

 

 

職は警察官となりますが、今後もいろんな場面で津軽三味線を演奏している息子殿の姿が見れると思います。

彼の音楽を聴いてください。

今後ともよろしくお願い致しますm(_ _)m