今日は、少し楽器の話をしたいと思います。
先日オルガンの話をしたので次はピアノの話をしたいと思います。

ピアノは強弱の表現がある程度出来る楽器という点がオルガンと少し異なっていると思います。

一口に音楽といってもかなりの長い歴史があるため、
ピアノも現代と昔とでは、大きく異なっています。

その分類の一つに
平行弦ピアノと交差弦ピアノがあります。

現代でよく使われているグランドピアノと言えば
たいていは交差された弦を含むピアノが多いのでないかと思います。

 (交差された状態で弦がはられている部分を持っているピアノのことを

交差弦ピアノと呼ぶことがあるようです。)

しかし、ピアノがはじめて登場した頃は、弦は交差されていませんでした。
これを平行弦ピアノと言うそうです。

そのピアノフォルテという楽器は(フォルテピアノと呼ぶこともある?)
古楽器の部類に入ると思いますが、
現代のピアノとは弦の張られ方が少し違うのです。
 使用したことのある人も現代のピアノと違うと言っています。


 したがって、例えばベートーベンのピアノ曲と言ったら
まずその時代で使われたピアノがどんな楽器だったか
ということを知ることも必要です。

彼が生きていた時代には交差弦のグランドピアノはありませんでした。
 
 現代のピアノと平行弦のピアノは別の楽器とみたほうが良いと思います。

音楽家の中には、その時代をなるべく忠実に再現した形で
その過去の時代の作曲家の曲を演奏したいと考える人もいます。

 そう考えれば楽器も古楽器を使用するのが当然だということになります。
先日話しをした多声音楽に向いている楽器も

やはり古楽器のほうが合うと言っている人もいます。

 なので、なまのピアノの音を聞いたことが無いというかたで
古楽器や古い時代の音楽に興味を持った人は
やはり直接古楽器がどんなものか体験したり、
使用している人をたずねてみることも良いかもしれません。

 また仮に

自分は楽器に恵まれていないという状況に気づいた人がいたとしても、
それはそれでありのままに受け止めれば良いのではないかと思います。
 恵まれていないという環境が逆に新しい発見や工夫などを
生み出すきっかけになることもあるからです。

 どんな状況であっても音楽が好きな人は、

なんらかの形で音楽を感じたり表現できると思います。