8月22日

8月7日は立秋でした。立秋とは。国語辞典/角川書店(昭和57年発行)で調べてみました。二十四気のひとつ。秋のはじめの日、とありました。二十四気とは。(適当にNET情報で調べると、二十四節気(にじゅうしせっき)の略語らしいです。国語辞典が略語を掲載するのでしょうか。)二十四節気とは、中国で紀元前4世紀頃考えられた、一年の季節を二十四分割に仕分けする方法らしい。立秋はその一つとか。

さてさて、秋分の日みたいに国民の祝日でもないし、立秋の話はこれくらいで。でも、昨今は暑すぎて、なにか、秋らしい響きがほしかったところ、立秋という響きが聞えてきて、飛びついてしまいました。気持ちだけでも、秋に向かいたいと。

 

そんな気持ちで、山道散歩。クズの花を見つけました。クズといえば、吉野葛、葛餅、葛切りなんて思い起こしますが、そもそも樹木の世界では、このつる性の草は、雑木林などが放置されると、その全面に這いあがり、林ごと枯れ殺してしまうほど、繁殖力の強い草本と認識されています。せっかく花を見つけたので、あらためてクズを調べてみると、クズ(マメ科クズ属)つる性木本〜草本、落葉、葉(三出複葉、互生、全縁)とあります。根には多量のでんぷんを含み、葛粉(くずこ)葛餅(くずもち)となり、皆様のお腹へ。薬効もあり、生薬名は葛根(かっこん)。葛根湯ですね。クズは日本の山野に広く自生していて、どこででもとれそうなのに、吉野葛が有名なのは、クズの根からでんぷんを取り出す製法に伝統製法があり有名だからだそうです。

そんなクズ。木本と草本、両方の特性を持つようなので、猛暑から秋への切り替わりの樹木の花としてご紹介します。このクズ、みなさんのまわりにも、結構、雑草のように存在しています。探してみてはいかがでしょうか。

猛暑では、リョウブ、サルスベリ、クサギ、ヘクソカズラなどの樹木の花が頑張ってくれました。その花たちは、受粉受精して、すでに結実をはじめ、少しずつ花が枯れ始めています。早いですねー。根性ですねー。

そして、クズが咲きはじめました。秋の七草だけど、木本としてのクズ。

クズ(マメ科クズ属)つる性木本〜草本、落葉、葉(三出複葉、互生、全縁)

何かの木の上に、つるで巻きながら、覆いかぶさって生きてます。


三出複葉。三枚で一つの葉っぱなのです。見つけるときの目安。

花が咲いていました。葉っぱが大きいので、あまり花が目立たないけど、

小さい花がいっぱい。小さいといっても、コシアブラほど小さくありませんが。

下から上へと、順番に咲いてゆきます。

マメ科の花は、みんなこんな感じ。

こんな花も。花は下から順番に咲いてゆきますが、これ、下の方はすでに結実して、小さな豆が出来始めています。えーー、早いというかなんというか。結実しながらも、上にはまだ咲いてゆきます。

最後に、花の香り。なんとなんと、クズという名前と反比例して、強くて甘いよい香りがします。うーん、自分の嗅覚には、ファンタグレープの香り?いかがでしょうか。