考えることを止めていないか | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 この度のサピックスの組み分けテストは、特に6年生で難しかったようです。僕から見ても差がつきやすい、ちょうどよい難易度に設定されているように感じました。

 

 四谷の方でも、学年を問わず、組み分けはかなり難しかったのではないでしょうか。例年、この時期のテストは普段より難しいものが来ることが多いです。自分の生徒にはそれを予言してもいました。(対応できたかは話が別~

 

 普段マンスリーテストなどでしっかり点数が取れている子も、かなり大きく落とした子が多いのではないでしょうか。組み分けなどの範囲なしテストになると点数が落ちる子は、中高生でも多いものです。僕もそうでした。

 

 結論としては、やはり一定水準に学力が達していない子は、大きく成績を落とし、逆にある程度達した子は大きく成績があがったはずだ、と言えます。

 

 この原因を探り、欠点を補っていくことが、受験では大事になります。基本的には定期テストや月1の復習系のテストがしっかり取れている子のほうが、最期には勝ちやすいです。ですから、組み分けが悪かった方も、普段の小テストや復習系のテストを頑張れば良いです。

 

 差がついたのは算数のはずで、平均点も低かったようです。ここには関東の中学受験の欠点も現れています。

 

 サピックスをはじめとする中学受験の大手塾では、算数がほとんど「パターン認識」のみを教える場所となっていて、その影響がよきにつけわるきにつけみられます。普段見慣れない問題や、実は同じことを言っているのに普段と違う言い回しの問題、などに対応できない子が多いです。

 

 今回のような実力模試で下がる子の共通の傾向としては、「文章がしっかり読めていない」という点があります。

 

 算数や数学の問題がある場合、ざっくり言いますと以下のような手順を踏むことになるはずです。

 

・問題文をとりあえずは読む→どういうことを言っているのか解釈する→解釈を基に考える→解答するやり方を選ぶ、編み出す→解答する

 

 この作業の中で、よく見慣れた問題ですと、問題を読む→解答、とダイレクトに行きやすくなります。そのほうが、試験の時間配分としても有利でしょう。

 

 もう半分くらいは僕の言いたいことが、この時点でわかっていただけると思います。(この時点でわからないと解釈力ないかも~。僕が何が言いたいかを推理しながら読んでみてください)

 

 

 要は、サピをはじめとする中学受験の大手塾では、問題を読む→解答の手順ばかりを繰り返しがちになってしまいやすいのです。特に中位より下のクラスではこの傾向が顕著です。また、将来的に算数が苦手になってしまう子ほど、このパターンに陥りがちになります。

 

 中高生でも数学や理科で、解法を暗記する勉強に陥った場合、突然点数が取れなくなります。小学校のころは得意でも、高校生になると苦手になっている子も多いです。

 

 これがいわゆる「考えてない」状態です。いくら勉強しても、思考力が伸びていかないパターンにもなりやすいです。

 

 なぜそうなるのか、どうしてそうなるのか、を追えていないといけません。大事なのは、むしろ問題文を読んだ後、なのです。

・解釈しようとしているか

・自分の頭でなぜなのかを追いながら解答しているか

 の過程が抜けやすいのです。

 

 このブログでも「考えたらわかることは覚える必要がない」ということをよく言っています。

 

 特にこの度のサピックスの組み分けテストでは、「読めばわかる」が「授業であまりやったことはない」というような問題が多かったようです。

 そのような問題が出たときに、しっかり読んで、「ああ、そういうことね」と解釈し、図やグラフを書いて試行錯誤してみることが大事です。意外に図を書いていると、解法が浮かんだりはあるものです。

 

 僕は普段、普通に予習なしで小学校から高3まで、どんな授業もこなしていますが、すべての解法を暗記しているわけではありません。むしろ、子供たちより覚えている頻度は低いくらいで、毎回1から解法を考えています。(まあ理社で偏った知識を披歴することもありますがw)

 

 というのも、解法を知識に頼ると、「不安」なのです。どこかで覚え違いがあったら、問いはやり直しです。僕の人生にそんな猶予時間はありません。また、生徒に伝わるような、しっかりした説明も暗記しているだけではできません。

 

 基本的に受験は、社会や英語であっても、いろいろな部分から考えることで解答を絞ることができたり、確実性を上げたりすることができます。思考することで確実性を上げた解答は「絶対あってるな」と確信することができます。

 

 すると、安心にもつながり、できる喜びも少しは感じることができます。そのわずかな喜びを糧に、勉強し続けることもできるのです。

 あなたが今、勉強が嫌いになっていくのは、ごく初歩の段階で考えてこなかったからかもしれません。

 

 「考える」というのは難しいことではありません。名探偵コナンの主人公、江戸川コナン君のように与えられた条件から推測して、そこから当然導き出せる新たな見解を出せば良いのです。思考力=推理力、と言い換えてもいいかもしれません。推理すれば良いのです。

 

 本来は、思考することは楽しいことのはずです。名探偵コナンが楽しく見れるなら、まあまず思考はできることでしょう。

 

 難しい問題に出会ったら、高山みなみさん(コナン君の声優さん)の声で「いや待てよ……」と脳内で想像しながら解いてみれば良いのです(笑) んで、頭に光が横切って、「わかったぞ!」ですね。解答中は、脳内BGMがいつもの大野克夫さんのアレになりますw

 

 

 そして、この習慣は、突然組み分けレベルのテストで実行しようと思っても不可能ですし、そもそも時間が足りなくなることと思います。

 

 普段が大事なのです。普段からしっかり問題文を読む習慣をつけておき、わからないまでも読む、読んだらなんか図を書いたりして考える、くらいのことはしておかねばなりません。

 

 そうして、逃げずに徹底的に思考力を鍛えた子が、高学歴になっていくのです。僕も数学は死ぬほど苦手だし嫌いでしたが、思考力は育っていたんだなと最近ではありがたくも思っています。

 

 徹して考えよ。感性と思考力の二足のわらじで旅をしていきましょう。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

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