そして、中学受験のメリット | お受験ブルーズ

お受験ブルーズ

現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 先日(10月28日)の記事に思いの外反響をいただきました。ですが、僕はやはり経済的に許すならばそこそこのところでも中学受験はした方が現在の制度ではよいと思っています。

 公立中の一番の現状での良くない点が何点かありまして、それを毎年高校受験を見るとうんざりするところでもあるので、やはり知っておいてほしいと思います。逆に言えば、以下のような点がクリアできていないならば、中高一貫校でも意味は薄い、と思っていただいて結構です。

学校は勉強をするところ、という基本ができている
 ……学校は勉強以外のことでも学ぶことは多いです。人間関係や生きる力など、大事なことはあるのですが、やはり勉強をしにいくところであるし、そのように作られたのは明治維新のころから変わってはいません。そこをよくわからないロジックで逃げてはいけません。
 この点をしっかりクリアできている学校はやはり、公立だろうが私立だろうが、いろいろな意味できちんとしています。

 学校は識字率を上げ、計算力など生きていく基礎的な力をやはり学習という形でやるべきところです。一見意味のなさそうな、数学のベクトルや微積分だって、現代社会では基本技術の基礎になっています。基礎なんですよ(笑) やはり全国民が知っておいたほうが良いのです。

 そこを公立では、はき違えている方が多く、勉強方面の縛りがぬる過ぎるのです。これが、先生陣への不尊敬につながっています。センセイの授業など受けなくてもなんとでもなってしまうのですから、要らない→尊敬する部分も見つからない、となるのです。
 では、どこどこ大学卒、と学歴を見せますか? それも教育現場としてはダサいでしょう。東大卒でなくても尊敬できなくては。

 現在、公立の小中はほとんどの学校で学級崩壊のクラスが存在し、大人を舐め腐る子供たちが多く出現し、敬意も何もあったものではありません。
 学級崩壊のクラスはこれは経験したことのある方しかわからない悲惨さで、ほんとにそんな学校に行く価値などあるのか、疑問に思ってしまいます。どんどん大人を舐めて自制のないプライドだけが膨れ上がり、宿題などの「やるべきこと」をやる、という当たり前の社会の法則もないがしろにし始めます。声の大きいガサツな子が他の子の生き様を支配し、自分を出せなくなる子も多くなります。子供の世界だけに、本能のままのかなりエグイことも起こっています。

 10人くらい生徒を持つと、必ず一人くらいは学級崩壊のクラスに通う子に当たります。ここ数年は毎年必ず数人います。この率はちょっと異常だと感じます。私立小ではほとんどみかけないことも付け加えておきましょう。

 これが、後の人生でその子の一生に大きな影響を与えるのです。そんな状態の学校に行くだけ無駄だと言われても、反論はできないでしょう。お子さんの学校が学級崩壊に陥ったら、早めの対策を保護者側からも起こした方が良いと感じます。大人(さらには人間全部)への敬意を教え、宿題などやらなければならないことが世の中にはある、ということを教えなければなりません。転校も含めて、考慮されると良いでしょう。

 これは学校のカリキュラムのレベルが(ゆとりからすればマシになったと言っても)低すぎる影響が厳然としてあることに理由があります。塾のカリキュラムのレベルは若干あがったくらいで、20年前ともそうは違いません。
 また、どんなレベルでも落ちこぼれる子の率は同じで、その落ちこぼれを早めの段階(小3とか小4くらい)で学力的にフォローをしないことが、中学での歪みにつながります。

 また、国立小などでは、カリキュラムの難度は同じでも、論述的な取り組みがあったり、文章を書かせたり、討論する取り組みがあります。それだけで全く違うのにな、ということも加えて言っておきます。

 昭和のころであれば、公立であっても、もっと課題や宿題がわんさとあっただろうし、それを提出しないと居残りや厳しい制裁はあったものです。が、今の公立ではそれを行う先生は少ないですし、学校としてそれが許容されない側面があります。

 特に首都圏の公立中の雰囲気を味わってみるとわかるのですが、学校全体として「ピリッ」とした感じが少ないのです。厳しさ、がありません。物事を何事も一生懸命にし、謙虚に努力する感じがないのです。これが、私立に行くと偏差値が低い学校でも全くもって違うのです。やはり、名門と言われる学校には必ずあります。この1点だけでも、私立受験の価値はあります。

 ただ、今のまま公立中のカリキュラムを厳しくしても、反発がひどく、またついていけない生徒が現実に多くなってしまうでしょう。この現状を是正していくのはかなり骨が折れ、おそらく10年以上の月日がかかることと思います。また、この現状を国の偉い人たちが認識しているとも思えないのです。とりあえず今の文科相はなかなかよさそうですので、見守りたいと思います。
 ま、塾と提携したりすれば、楽勝だと思いますけどね。

 ただ、もちろん、このような人種のごった煮のような状態の中でも自分の勉強をキープできた子は、相当に強くなっていく面もあります。そこは、親御さんのかじ取りに期待したいところです。


・放課後が自由に使える
 ……進学校の中高一貫校ならば、特に塾に行く必要はありませんし、すぐ塾や予備校に頼る感覚を失くさないと、特に都会の子は伸びないと感じます。(まあそういうと僕の仕事は減るのですがw)
 進学校の場合、まずは、学校の内容を100%やることに集中すべきです。実は100%が中々難しいのです。公立では100%やっても、全く足りない現実があるので、先日の記事のように自分でのプラスアルファを課しているのです。

 これは、放課後が全くであることを意味します。暇といっても宿題が多いのでやらねばならないのですが、19時半くらいから塾に行く公立中の子たちと比べればはるかに違います。一つは部活や習い事などに時間を割くことができ、まさに青春を謳歌する、ことができるのです。

 ですので、成績が伸びないからといって部活を辞めさせたり、部活に打ち込ませないのでは、中高一貫校の良さが半分くらいなくなってしまうことを意味します。『部活をしたいなら勉強しろ』、というのは結構いいです。やりたいことのには、やらなければならない義務がある、よい練習です。

 また、中学期から塾や予備校にいくことも同様です。例え鉄○会であろうとも、放課後は、勉強以外のことをできるチャンスがあるのですから、頑張って何かをやってみることをおススメします。勉強だけやってきた大人は、良い学歴であっても、それはそれで悲惨なことになります。ファインマンですら、ジャズをやっているではありませんか。音楽や部活、僕はやっといて中々よかったですよ(笑)

 
 長くなったので、2点しか書けませんでした。汗この連日の記事から、やはりご自分とお子さんの未来の想定をしっかりしてほしいと、僕は願っています。

 物事には二面性があります。良いことだけ、というものはありませんね。

 いつも読んでくださってありがとうございます。

あ、コラムの第4弾が公開されましたー。https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/18066どうぞ参考になさってください。

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕は1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。


5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。

教え子の医学部留学生がブログをはじめました。医学部にご興味のある方はどうぞご覧になってください。医学部生のきつさや海外生活なんかの赤裸々なところがわかるかもですよ、むふふ。
こちらです。
http://ameblo.jp/harryhawk-bp/entry-11385618245.html

お勉強BLOGЯanK
お受験ブルーズ-ランキング1
お受験ブルーズ-ランキング2
お受験ブルーズ-ランキング3
 

右上矢印いつもクリックありがとうございまーす]