きっかけは、その教え子が高１で文系理系の選択で悩んでいる所から始まりました。その教え子は僕からみて、どう考えても理系なんだろうなと思える子でした。が、得意科目の面や周りの言葉を聞くうちに非常に迷ってしまったのです。
その子は理系の研究職にあこがれています。が、数学ができず、また、化学ができないため、文系にいこうとしていました。僕はまあ、どっちにいってもあまり成績は変わらないだろうな、と思いつつも、ま、せっかく友達がたくさんいるのでいい影響を与えてくれそうな友人を選んで話してもらうことにしました。
その友達は東大法学部→理系大学院→官僚と異色の経歴の持ち主でしたのでお願いしました。彼の仕事にたいする正直な姿勢や生々しい仕事の話など、包みかくさずいい面も悪い面も話してもらえました。ぶっちゃけ、僕にとってもものすごく勉強になっちゃいました。
いやー、ほんとにみんな一生懸命仕事してますねぇ（笑） 大の大人の熱い思いを聞くのも良いものです。
その友人は忙しい激務のなか、嫁を大事にし、趣味ももち、仕事にやりがいとプライドをもっていました。「なんのために」動き、生きているのか、を語ってくれました。僕の教え子もいたく感動したようで、終始うれしそうでした。まあ、これで勉強に身も入るでしょう。
やはり大人のありのままを見せるのは良いものです。子供にメッセージが届くカンジがします。
僕も自分の教え子に対してはなるべく包み隠さず自分の素も出すようにしています。そのためには恥ずかしい『素』であってはならないと思えますので、日々磨いております。
こういう機会をいろんな場面で子どもたちに提供していきたいものです。みなさんも身近な大人の生き様を話す機会をもち、語ってもらうのもよいかもしれませんよ。子供だけでなく、大人にとってもよいです。家族だったらなおよいでしょうね。僕は父からそんな話、聞いたこともないですが……。
一生懸命生きている人はそれだけでなんだか良いですね。もちろん、仕事に貴賎なし。これが基本です。
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