すり替え法人

市長と蜜月

山形県長井市が行う出産育児用品を贈る事業で、N PO法人が市と売買契約した漆工芸晶のスプーンセットの一部が偽物だったことが判明。市政と密接にかかわりのある同法人役員や同法人と契約した市長の責任が問われています。(山形県・佐藤誠一)

 

山形・長井

問題となった事業は、 長井市のNPO法人aLku-(アルク)の佐藤亜紀代表(32)が市と売買契約した出産時育児用品贈呈事業(ベビーボックス事業)です。

 その一つ、漆工芸品のスプーンセットの一部を偽物で納品した事件が、20193月に判明したのです。

 

行方不明

同事業は、同市が17年度から始め、市内の企業・職人・市民が企画・作成した伝統工芸品などの育児用晶を一つの箱に納めた「ベビーボックス」を子どもが生まれた世帯に贈呈するものでした。

同法人の(役員5人)や会員(11人)は市や県の幹部、佐藤代表の父、経営コンサルタント総務省地域再生マネジャーらで占められています。

 

長井市政に密接に関わっ ている人物で構成される同法人と契約した内谷重治市長の責任が問われています。

 

佐藤代表は神奈川県川崎市出身で、15年に長井市に「地域起こし協力隊」として採用されました。

しかし、本来の事業を果たさず、その後「出産時育児用品贈呈事業」を発案し、同法人(161027日設立登記)を立ち上げました。

19年6月から連絡が取れなくなっています。

 

反省なし

日本共産党の今泉春江市議は1912月市議会で、市に偽物納品の原因究明を求めるとともに、検品すれば事件は起きなかったと市の責任を追求。

 

内谷市長は「なぜ取り換えたかは、本人が行方で分からない」

「いちいち検品はできない」と真相究明に背を向けた無責任な答弁に終始しました。

同法人の17年度事業報告書には、受取寄付金61万円、受け取り助成金759千円、日本政策金融金庫からの長期借入金2016千円と記載。

18年度分の事業報告書は現在も未公開で、同法人を監督する立場にある県は「佐藤代表以外の役員と連絡をとりながら提出を督促している」と回答。

集めたお金の使われ方など不明な点を残しています。

 

漆工芸品のスプーンセットをアルクに納入した「江口漆器工芸・シエロ」代表の江口忠博さんは語ります。

「市内業者に精神的・経済的損害を与え、市の事業そのものが大きく棄損(きそん)された。

市は佐藤代表の数々の虚言と市内納品事業者に対しての不誠実な対応の数々について、謝罪も反省もない。

市の態度は大いに糾弾されるべきです」 内谷市長はアルクの設立と深く関わっており、 市民をあざむいた責任を明らかにする必要があります。

この赤旗の記事では、2018年度の事業報告書が出されていない。ということですが、ここの調査がポイントになると思われます。

スプーンの金額としては行方不明になるような金額ではないはずです。

 

もう一つ記事には載っていませんが、2016年に設立役員の代表者の次に名を連ねている人が、代表を安倍昭恵夫人に紹介し、その後昭恵夫人も山形に来てイベントに出席していることと、翌年の2017年、2018年には桜を見る会に出席しています。

ここのところをもっと深堀しなければ、事件の真相は闇の中で終わります。

赤旗の調査・取材に期待しましょう。