□たまねぎのお話
マクロビオテックで使う素材の解説です。
第7回はたまねぎのお話
たまねぎの原産地は諸説あり、
エジプトやヨーロッパでは紀元前から栽培されてきたといわれている。
日本で本格的な栽培が始まったのは
明治時代で西洋料理の普及とともに広まった。
もっとも多く出回っているのが黄玉ねぎ。
そのほか、春に出荷される新玉ねぎや葉玉ねぎ、ペコロス(小玉ねぎ)、
レッドオニオン(紫玉ねぎ又は赤玉ねぎ)などさまざまな品種がある。
たまねぎはユリ科のネギ属。
これは根ではなくて茎の根元が膨らんで大きくなったのが
麟系(りんけい)で、厳密に言うと『葉』ということになる。
らっきょうやにんにくも同じ仲間。
たまねぎのミラクルパワー
疲労回復・血栓予防(血液さらさら効果)・動脈硬化予防・
食欲増進・がん予防・高血圧予防・糖尿病予防
成分でもっとも多いのが糖質。
炒めたり、煮ると甘みが増すのは、辛み成分が弱まるから。
香りの成分『アリシン:硫化アリル』はビタミンB1の吸収を助け、
新陳代謝を活発にし、体力を増進させる。
さらにコレステロールの代謝を促し、
血液をサラサラにし動脈硬化や脳血栓の予防に役立つ。
この硫化アリルは加熱すると成分が変わるので生食がおすすめ。
辛み成分の『硫化プロピル』は生でたべると
血糖値を下げ糖尿病を予防する。
これは加熱するとトリスルフィドに変化し、
中性脂肪やコレステロールの代謝を促進し、
抗血栓作用もあり血液をサラサラにする。
茶色の褐色外皮に含まれる『ケルセチン』という
ポリフェノールには抗酸化作用・抗炎症作用があり、
動脈硬化や毛細血管の増強、高血圧を予防する
効果があるといわれている。
たまねぎの選び方&保存方法
形が丸く、堅く締まっていて重みがあるもの。
押してへこむものは中が傷んでるので避けましょう。
皮もよく乾いていて、皮の先端(頭部)も
よく枯れていてすっと伸びているもの。
芽が出ていたり、根が伸びているのは避けましょう。
日の当らないところに置けば、数カ月間保存できる。
涼しくて乾燥したところがよく、湿気のある場所に置くと
芽が出やすくなるので注意しましょう。
たまねぎのマクロポイント
丸い形の野菜・玉ねぎは中間・安定した力を持つ野菜。
玉ねぎを丸ごと、ことこと煮ると甘みを増す。
この糖質はからだにやさしく、食べると
心も穏やかになり安定してくる。
丸い形の野菜の自然な甘みは膵臓の働きを
安定させてくれる。
そうすると次第に、甘いものをたくさん食べたり、
過食に走ることを止めてくれるお手伝いをしてくれる。
参考文献・引用・出典
・旬の食材 秋・冬の野菜 /講談社
・からだにおいしい野菜の便利帳 板木利隆 監修 /高橋書店
・キレイになるマクロビ教室 中美恵 監修 中広行 /講談社