イラン旅行期の前半が終わり、シーラーズで食べたものです。
シーラーズ滞在中の半分は、ラマダーン時期だったので、食事をしたのは夕食のみ。
最初にイフタールで行ったのは、ホテルから近いHaft Khanというレストラン。
カフェやファストフード、フュージョンなどいろんな種類のレストランが入っているビルで、私たちは地下のペルシア料理をチョイス。
店内のインテリアが、トルコでは見たこともないくらいだいぶシャレオツ✨でビックリです
途中から、歌手によるポップス音楽(と思われる)ライヴ演奏まで始まって、お客の皆さん、食事しながら歌うわ踊るわ
しかも第二部は手話によるダンスで、意識まで高いッ
頼んだのはキャバーベ・クービーデکباب کوبیده(ひき肉ケバブ)とマーヒーチェماهیچه(ラムシャンク)。
イランでは一人前が銀のお盆でサーヴされ、この中でご飯と混ぜて食べる
食後には、私の好物であるイランのシャーベット、ファールーデفالوده。
ファールーデはスターチから作った麺を凍らせた、独特の食感のデザート。ライムジュース🍋と薔薇水が添えられてきて、好きにかけて食べます。
ファールーデは紀元前400年代から存在したらしい、現存する世界最古のデザートだそうで、シーラーズが発祥の地。
インドなど南アジアにもファールーダफालूदाと呼ばれる、アイスやゼリー、タピオカなどを混ぜたパフェがありますが、それもペルシアから伝わったもの。
私は、ベトナムのチェーにも影響与えているのでは?と勝手に思っています。
インドのファールーダ(左)とベトナムのチェー(右)
トルコにも、オスマン時代から食べられていたパルーゼ Paluzeと呼ばれる、スターチのゼリーがありますが、これも名前と素材からしてファールーデの変化系でしょう。
トルコのアダナで食べたビジビジbici biciや、ハタイ地方のハイタルHaytalıなどのスーツも、やはりスターチを固めたゼリーとかき氷を合わせたもので、薔薇水をかけることからも、ファールーデが変形したものだと私は思ってます。
食事の話に戻りますと、紅茶には、ナバーット نباتという棒付きの氷砂糖がついてきます。
いろんなフレーバー付きのも売ってますが、一番ポピュラーなのがサフラン入りの黄色いタイプ。
ある日は宿泊先のシーラーズ・ホテル内の、ブッフェ様式のペルシア料理レストランで食べました。
これがなかなか侮れず、イランで食べたいものが一通り揃っていて大満足。
私が食べたかったバーガリー・ポロウباقالی پلو(そら豆とディルのピラフ)やシーリーン・ポロウشیرین پلو(オレンジピールのピラフ)もあって、シチュー類もホレシュ・ゲイメ(レンズ豆のシチュー)、ゴルメ・サブズィ(ハーブのシチュー)、子供達が好きな前述のクービーデやサフラン・チキン。クオリティはかなり良し。
特にオレンジピールの乗ったシーリーン・ポロウは、イスタンブルのイラン料理屋さんで食べた時は甘すぎると感じたけど、ここのは柑橘の香りが素晴らしく、ほの甘さも美味でした!
元はシーラーズのユダヤ人の料理らしいのですが、今では結婚式やノウルーズなどのお祝いに欠かせない料理らしい。
もしかして、この日ラマダーン最後のイフタールだったから出してくれたのかな。
デザートには、サフランと薔薇水を米粉などと練りこんだシーラーズ風のヘルワ、タルハルワترحلوا شیرازیが出ていました。
香りは良いんですが、私はこれ系のもそもそ食感のヘルワはあまり食べられないので味見のみ。
私、インドのジャーレビーという、レース状のかりんとうみたいな揚げ菓子に目が無いんですが どこで見かけても必ず買う
イランにも同じものが売っていたので「おおっ!」と思ったら、なんとラマダーン期間に食べる、特別なお菓子だそうです。
名前は、ズールビアزولبیا 。
ヨーグルトとスターチを混ぜた生地を細く絞り出して揚げた後、サフランと薔薇水を混ぜたシロップに浸してます。
大箱で買いました。
イランのラマダーンでは、このズールビアと一緒にバーミイェبامیهという、トルコのトゥルンバ・タトゥルスに似たスイーツも一緒に食べるようです。
左がズールビア、右がバーミイェ
中東のスイーツは互いに似ているものが多いけど、意外とラマダーンに特別に食べるスイーツって国によってかなり違うのが面白いなと思います。いつか色々比べてみたい。
そんなこんなシーラーズで食べたものでした。
シーラーズでラマダーンの最後の2日間の断食を終え、断食明けの祭りに入り、次の街にむかいます。