いよいよネムルット山めざして、山をどんどん登っていきます。
↑これはかなり近づいた場所からの写真ですが、ネムルットは周囲の山の中で群を抜いて高い⛰ので、前の記事で書いたカラクシュ古墳やジェンデレ橋のあたりからも、遠い山並みの奥にネムルットの山頂の人工的なトンガリを見ることができました👀
さて、山の麓にある料金所で 入場チケット🎫(↓)を買い、もう少し先の駐車場で車を降りたら、
そこから山の頂点まで、遊歩道を徒歩で登っていきます🏃。
遊歩道は2本あって、入り口を背にして右側の道は東テラスを最初に見るコースで、少し距離が短いけど石畳で、左側の道(↓)は西テラスに先に着き、整備された階段の道です。
800m強の距離とはいえ、なかなかの傾斜で子供やお年寄り、足腰や心臓の弱い人には少々ハードかも💦
でもこの山登りを経験するからこそ、古代人がどんな苦労をしてここを作ったのか、少しでも想像がつくってもんです。
しんどくなったら休憩ができるように、ベンチが一定間隔で置いてあります。
途中でリタイアする運動不足のトルコ人続出。頑張って登り切ったおばあさんは、頂点で「こんな博物館にいくらでもあるような"石"のために私を登らせたわけ!」とキレてた😅周囲の人間、苦笑。
やっと西テラスに到着。
横にこれまで登ってきた遊歩道が見えてます。
入場券にも描かれていた、The ネムルット!という光景が広がっています。
ネムルットの遺跡は、紀元前62年にコンマゲネ王国のアンティオコス1世によって、墳墓として、あるいは神殿として建てられたもの。
コンマゲネの王朝は、ヘレニズム(ご存知ギリシャ風)化したゾロアスター教(ご存知ペルシアの宗教)を信仰していたそうで、
この時代のペルシア系の王朝はみんな同じかな、パルティア帝国もそうだったし。🤔
ここにはギリシャ神話とペルシアの神々の像が混在し、さらに顔はギリシャ風、服装はペルシア風なんだとか…。👀
ちなみにネムルット山の名は、コンマゲネ王国とは関係なく、クルアーンにおいて預言者イブラヒーム(聖書・創世記ではアブラハム)を火あぶりにしようとした王ネムルード Nemrud(創世記ではニムロド、バベルの塔を建てさせた人)の名から来ています。
この火あぶりにされた場所もトルコのウルファにあります
山の頂点は、人工的に小石をつみあげてできているんですが、盗掘を防ぐための措置だったらしいこの技術のせいで、発掘も進まないらしく。。。
石が崩れて危険なだけでなく、掘ったあと元どおりに戻せる可能性が低いらしい。
なので、実際に中に王の墓があるのか確認することもできず、これが墳丘墓なのか、ただの神殿なのか、結論が出ていないそうです。
そんな丘をぐるっとまわって、反対側の東テラスへ移動。
この山にはなぜか大量にテントウムシ🐞がいて、それを捕まえるのに子供たちが夢中になってくれたので、ハードな登山も遺跡見物も退屈せずに乗り越えることができました。🐞ありがとう。
こちらサイドは、椅子に座った神像の体部分もよく残っていて、当時の姿が想像しやすいです。
像の頭が落ちているのは、地震のせいとも、偶像崇拝を否定するムスリムによるものとも
ちなみに再現像はこんな感じ。
イスラーム以前の古代文明にはそこまで関心がない私ですが、やっぱりネムルットは1度は見ておいて損はない場所だなーと思いました。
ネムルットは日の出の時間に見るのが幻想的とかで人気ですが、
子連れの私たちは夜明け前に遠くのホテルから移動してくるのは大変なので、(あと私もオットも後来光とかにそんな興味ない😅)、日中に来ましたが、この時間帯もクッキリした写真が撮れて悪くないんじゃないでしょうか。
さて、帰り道もながい坂を下りますよ〜。