「ブルサと言えば」のもう一つはシルク✨。
1326年にオスマン帝国の首都になってほどなく、イタリアとイランの商人たちが絹の取引をする交易地になり、シルクロードの要衝となりました。
19世紀以降、ヨーロッパで蒸気による絹糸紡績機が開発され、さらに人口繊維の誕生で、ブルサの絹生産は廃れてしまいましたが、
今でも絹産業は細々と続けられ、ブルサの「シルクロード」「絹の町」というイメージと伝統を守っています。
繭を集めるオスマン時代のブルサ
そんなブルサの絹の歴史🦋を象徴するのが、ウル・ジャーミーからほど近い、コザ・ハンKoza Han。
1491年にベヤズィット2世によって作られたハン(行商宿兼店舗)で、何百年ものあいだ蚕の繭🐛の取引が行われてきた場所です。
もとはHan-ı Cedid(新ハン)などの名前だったけど、時とともに繭(コザ)のハンと呼ばれるように。
中庭をとり囲むロの字型の建物は、昔は2階が商売と宿泊
スペースで、1階は物置だったそう。
隣接する小さな四角い庭は、隊商👳が乗って来た馬🐎やラクダ🐫を停めておく場所でした(今はカフェ)。
今は、95の小部屋のすべてに絹織物を扱うお店が入っていて、シルク専門ショッピングセンター🛍の感。
最初にブルサに来た高校生の時もここでシルク製品の買い物しました
どこも同じようなお店のどれに入るか迷いますが、私たちはエリザベス女王がブルサを訪問した際に視察したという店へ。ミーハーかよ!
…いやいや、女王を連れてきたってことは、トルコ政府?ブルサ県?としてもイチオシの店なのかなということで。
そこで、大人買いしました💕
左の3つはオット用
タイル柄のスカーフは、化繊だったらトルコ土産の定番ですが😅…
これはブルサで育てた蚕の繭からブルサで紡績し、ブルサで染色してブルサで織ったという、100%メイド・イン・ブルサ👏。
エリザベス女王にもプレゼントされたそうです。
コザハンで売っている商品の全てがブルサ産という訳では無いのでご注意!
こんなペイズリー柄の大判ストールも、中国産やインド産のを世界中で見かけるけど、こちらも正真正銘、店主のお友達の工場で織らせているというブルサ産。
左の紫&緑のダブルカラーのが宝石のような色合いが気に入ったけど、ベビーブルーのは裏側のサーモンピンクが見えた時に綺麗で…2本買い!
光が当たった時の光沢がなんともまろやかで美しくて。
次に向かったのは、絹地の上に絵画を描いたipek tabloと呼ばれるものを売っている、Mor İpek。
ずっとリビングに飾る絵が欲しかったので、よく知らないまま何かあるかなと立ち寄ったら、
店内は写真禁止(というかSNSなどで公開がNG)のため、お借り画像です
ブルサの絹地のキャンバスの上に細密画などを手作業で描いているのは、売り子さんの実のお父さんで、devlat sanatçısı(政府認定芸術家?)だというではないですか!👀
これは素敵!ということで、2点購入しました。
一つはトルコタイルの柄。
アーチのデザインも青い色も好きだし、飾りやすい。
もう一つは、細密画家レヴニーの『弓術場に到着したセリム二世』という作品を、写したもの。
もともとミニアチュール🖼が好きで欲しいと思っていたし、描き方を習いに行きたいくらいだったのでちょうど良かった。
これ、完成までに60色を使って6ヶ月かかったそうで。
一人一人の服の柄や髭まで描き分けていて、原画を描いたレヴニーもすごいけど、絹地の上でこれを再現した人もすごい。
必要最低限の家具しかなくて殺風景だったリビングに、ちょっとアクセントができたような。
細密画のは、買うときに「もしかして家がゴチャゴチャしちゃうかなー」と思ったけど、飾ったらこっちの方が気に入って、毎日その前に立って眺めてしまいます。
良い買い物ができました
ブルサ旅行記はこれにて完了ですが、次号からはブルサから周ったティリリエとイズニック💐の旅がつづきます!