May(-)December | 田邉祐司 ブログ 常時英心 言葉の森から: 2.0

田邉祐司 ブログ 常時英心 言葉の森から: 2.0

たなべゼミ生による英語表現の落穂拾い 2.0
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昨日,届いた AWの映画紹介コーナーでは「メイ・ディセンバー ゆれる真実」が取り上げられていました。

 

 

 

夕刊の「朝日新聞」も「読売新聞」にも同じ映画が紹介されていました。まあ,番宣の意味合いが大きいので,配給会社が push しているのでしょう(以下の画像は「読売」のもの)。

 

 

気になったのは映画のタイトル。May(-)December という慣用句を踏まえて,日本語の題名を付けるのには,配給側も苦労されたと拝察します。結局,カタカナのメイ・ディセンバーに決定され,副題を付けるという形に落ち着いたのでしょう。

 

May(-)December は2年前に AW の連載でも取り上げたように(「ハタと膝を打つ英語表現 36」AW 9/4/2022 号;それ以前には「英語青年」などでもこの表現を取り上げたことがあります),「年齢差がある」ことを表す表現で("of or designating a marriage or romantic relationship between a young person and a person who is considerably older" —Webster’s New World College Dictionary),例えば,May and December couple は「年齢差のあるカップル」になります。

 

一昨年,卒ゼミし,現在,立教大学大学院で修士論文をまとめている Wくんはこうした映画の原題とその日本語訳の差異に着目し,それを卒業研究論文にまとめましたが,日英のひらきを乗り越えるのは容易ではありません。

 

Wくんはその後,どのような研究を続けているのでしょうか。(UG)