take something with a pinch (grain) of salt | 田邉祐司 ブログ 常時英心 言葉の森から: 2.0

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たなべゼミ生による英語表現の落穂拾い 2.0
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ネットサーフィンをしていたら興味深いイディオムに出会ったので共有します。

 

“take something with a pinch (grain) of salt”

 

A pinch of salt は「塩ひとつまみ」という意味です。 アメリカでは a grain of salt と表現されます。(前者はイギリス) 

よって、 “take something with a pinch (grain) of salt” は直訳すると「塩ひとつまみとなにかを取る」となります。以下で、イディオムとしての意味を確認していきます。

 

Cambridge Dictionary では “to not completely believe something that you are told, because you think it is unlikely to be true” と定義されています。

 

LDOCE では “informal to not completely believe what someone tells you, because you know that they do not always tell the truth” と定義されています。

 

以上のことから “take something with a pinch (grain) of salt” は 「鵜呑みにしない」、「話半分に聞く」といった意味になります。以下、例文です。

 

 “You'd better take his words with a grain of salt.” 

「彼の話は話半分で聞くようにしなさい。」

 

このイディオムの起源は明らかになっていないようですが、一説によると西暦77年にイタリアの作家で哲学者のガイウス・プリニウス・セクンドゥス( Pliny the Elder )が、古代の文献から毒の解毒剤についての翻訳をする際に “be taken fasting, plus a grain of salt.”「絶食して塩をひとつまみ加えて飲む。」というフレーズを用いたのが起源のひとつとされています。

 

 

 

このフレーズがどのようにして現代の「鵜呑みにしない」という意味を持ったかというと、「ひとつまみの塩を加えて飲むように」という前置きをして、解毒剤を全面的に信用せずに用心するよう言われたことが由来と考えられます。(hick)

 

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