whistleblower 復習の復習 | 田邉祐司 ブログ 常時英心 言葉の森から: 2.0

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たなべゼミ生による英語表現の落穂拾い 2.0
旧ブログ http://d.hatena.ne.jp/A30/

G20の成果文書(outcome documents)を英語で読んでいると、首脳宣言の文書で、ある単語が目に留まりました。

 

We endorse the High Level Principles for Effective Protection of Whistleblowers.

 

https://g20.org/jp/documents/

 

それが、whistleblower /wɪ́səlblòʊɚ/ です。whistle(ホイッスル)とblow(吹く)+er(人)からなる単語ですがどのような意味になるでしょうか。

 

まず『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館書店)でwhistleを引くと「口笛・ホイッスルを吹く」などがあり、blowを引くと「息を吐く, 風が吹く, 警笛を鳴らす」などが定義されていました。

 

そして、whistleblowerで「内部告発者, 密告者〈主にジャーナリズム用語〉.」と定義されていました。LDOCEでも確認すると“someone working for an organization who tells the authorities that people in the organization are doing something illegal, dishonest, or wrong”とありました。

 

さらにG5ではblow the whistle「1.人を裏切る, 内部告発する, ばらす, たれこむ〔on〕 2.好ましくない物を中止させる, 取り締まる〔on〕.」ともありました。

 

以上のことから、「ホイッスルを吹く人」「警笛の吹き手」から「内部告発者」に転じたことが分かりました。

 

最後に、成果文書の訳文と照らし合わせてみてみると「通報者」という意味で用いられており、the High Level Principles for Effective Protection of Whistleblowersで「効果的な公益通報者保護のためのハイレベル原則」という訳になっていました。

 

今回、個人的に驚きだったのがblowに「警笛を鳴らす」という意味があったことです。blowには他にも多くの意味があるため原義のイメージと関連させて覚えるようにしたいです。(star)

 

https://a30.hatenablog.com/entry/20170910/1504997553

 

https://a30.hatenablog.com/entry/20100912/1284252693

 

https://a30.hatenablog.com/entry/20140608/1402228354