この間、辞書で見つけた表現から一つ拾います。それがnot by a long shot.です。『ジーニアス英和辞典』(第四版、大修館書店)には「とても見込みはないよ、全然だめだよ」とありました。Cambridge Dictionaryでは“not in any way”と定義されています。イギリスではnot by a long chalkということもあるようです。

 not by a long shotは、元のlong shotが「遠くから打つ大砲の玉」から「見込みのない」という意味で用いられるようになったものです(“used to say that a plan is worth trying, even though you think it is unlikely to succeed”,“if someone is a long shot, they are not likely to be chosen for a job or to win an election, competition etc”—LDOCE)。

not by a long chalkはnot by a long shotとは異なる語源を持つようです。語源を調べてみたところ、競馬などのゲームでスコアを記録している時にチョークが使われていたことに由来ということが分かりました。長時間の試合では、チョークもそれだけ消費されるので、long chalkは「はるかに、ずっと」という意味になるそうです。

イギリス英語とアメリカ英語ですごくややこしい表現なので、間違えないようにしっかり覚えておこうと思います。(rain)