◆川口マーン恵美『残酷な世界の本音。移民・難民で苦しむ欧州』を読む
★サブタイトル
優しい日本人が気づかない。
移民・難民で苦しむ欧州から、宇露戦争、ハマス奇襲まで。
★要旨
・ドイツが受け入れた難民は2022年だけで130万人超。
・ドイツでは、入ってきた難民は連邦政府が容赦なく州に送り込み、
州政府はそれを仕方なしに自治体に振り分けるため、
実際困窮しているのは、
難民を受け入れている市町村です。
・学校、託児所の手配、さらに医療や心理ケア、ド
イツ語習得のための講座と、さまざまな庇護が必要になるから、どの自治体でも、
お金はもちろん、住宅、職員、教師などすべてが不足し、
すでににっちもさっちもいかない状態です。
・問題はイスラム系の難民です。
・エネルギーのあり余った若い男性たちが、
パンク状態の収容施設で暮らしているのですから、
彼らのストレスたるや尋常ではありません。
・しかも、自治体のなかは自由に動き回れますから、
おのずとその市町村の治安も悪くなる。
・難民問題には、それを食い物にしている人たちもいます。
・EUに行きたい人たちを斡旋し、不法入国を助けているのは国際犯罪組織です。
彼らにとって「難民ビジネス」は、
何年も前から麻薬よりも割のいい資金源となっているといいます。
・多くの日本人にとっては意外かもしれませんが、
欧米のナショナリストからは、
欧米諸国と違い日本政府は日本人のための日本を守ろうとしているとして、
その「排他性」を評価されています。
・日本がドイツほどひどくならないのは、海のおかげです。
飛行場を厳重に監視すれば、不法入国はほとんど見つけられる。
それに比べて、陸の国境ではこうはいきません。
・その点、ポーランドやハンガリーは、
明確な信念を持って、難民の受け入れを拒否しています。
・不法移民を一掃したアメリカのある地域で現実に起こったように、
移民が来なければ、
自国労働者がやりたくなる水準まで賃金は上昇します。
また、企業は技術革新で乗り切ろうとする。
・日本は自分の国益をはっきり言えないのは
軍事力がないせいにしますが、軍事力がなくても、
ハンガリーのオルバン首相は言いたいことをはっきり言っています。
・そしてその際に必ず、
自分の義務は国民と国家経済を守ることだとはっきりと言います。
★コメント
世界は、魑魅魍魎なり。
常に、警戒せよ。